お知らせ
漢方偉人伝 原南陽(はらなんよう)
「西漢方薬店 漢方チャンネル」に「漢方偉人伝 原南陽(はらなんよう)」を公開しました!
胃腸薬や痔の薬のルーツを築いた名医――原南陽
私たちが日常的に使う胃腸薬や痔の薬。
そのルーツの一部が、江戸時代の一人の医師にあることをご存知でしょうか。
その人物が、
原南陽
です。
彼は流派や理論に縛られず、
「患者を治すこと」
を何よりも優先した実践派の名医でした。

エリート医師の苦しい出発
原南陽は医師の家に生まれ、
当時の医学の中心地だった
京都市
で最先端の医学を学びました。
しかし、
江戸で開業しても患者はほとんど集まりませんでした。
鍼や按摩で生活を支えた
医師としての収入だけでは生活できず、
鍼治療や按摩の仕事をしながら暮らしていたと伝えられています。
名門の出身でありながら、
決して順風満帆な人生ではありませんでした。

人生を変えた水戸藩での出来事
そんな南陽に大きな転機が訪れます。
当時、
水戸藩
の藩主が原因不明の病に苦しんでいました。
多くの名医が治療にあたりましたが、
改善しなかったと言われています。

原因は背中にあった
南陽は、
病の原因が腹部ではなく、
背中の筋肉の異常な緊張にあると考えました。
独自の治療を行った結果、
藩主は回復し、
南陽は一躍名医として知られるようになったのです。

流派にこだわらない「折衷派」
侍医となった南陽は、
特定の流派に固執しませんでした。
実際に効くことを重視
古方派や後世派といった学派の違いよりも、
患者にとって何が最善か
を重視しました。
こうした考え方は
「折衷派」
と呼ばれています。

痔の名方「乙字湯」
南陽の名は、
現在でも使用される漢方処方と関わっています。
その代表が
乙字湯
です。
痔疾患で知られる処方
乙字湯は、
痔核や痔による症状に用いられる代表的な漢方薬として知られています。
現在でも医療現場で広く活用されています。
胃腸薬の基礎となった安中散
また、
安中散
にも南陽の名前が語られることがあります。
胃痛や胃もたれに用いられる
安中散は、
胃痛や胃もたれ、
胃の冷えなどに用いられる漢方処方として有名です。
現代の漢方胃腸薬にも大きな影響を与えています。

優れた教育者でもあった
南陽の功績は診療だけではありませんでした。
多くの弟子を育成
彼のもとからは、
およそ300人近い弟子が育ったと伝えられています。
厳しくも的確な指導によって、
多くの優秀な医師を世に送り出しました。

現代にも続く功績
原南陽は、
理論よりも患者を救うことを優先し、
実践の中から新たな医学を築き上げました。
その柔軟な発想と臨床重視の姿勢は、
現代の漢方医学にも大きな影響を与えています。
私たちが今使っている漢方薬の中にも、
南陽の情熱と知恵が受け継がれているのです。

西漢方薬店ではオンラインでの漢方相談をおこなっております。
自分の症状にどのような漢方薬が合っているか漢方の専門家にご相談ください。

この記事を書いた人

西漢方薬店 漢方処方アドバイザー
西 智彦(臨床歴20年)
鍼灸師、マッサージ師の国家資格と医薬品登録販売者の資格を持ち、学術発表症例発表実績として第24回経絡治療学会学術大会東京大会『肝虚寒証の症例腰痛症』等、また伝統漢方研究会会員論文集の学術論文からメディア取材まで幅広い実績もあります。
どうぞお一人で悩まずに、気軽にご相談ください。


