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便秘+のぼせ!?原因は胃の熱かも【調胃承気湯】

「西漢方薬店 漢方チャンネル」に「便秘+のぼせ!?原因は胃の熱かも【調胃承気湯】」を公開しました!

調胃承気湯とは?体にこもった「熱」が原因の便秘に使われる漢方薬

その頑固な便秘、もしかしたら体の中にこもった「熱」が原因かもしれません。

今回は、熱が原因の便秘に用いられる漢方薬「調胃承気湯(ちょういじょうきとう)」について解説します。

その頑固な便秘、原因は「熱」かもしれません。東洋医学の視点で読み解く、新しいお腹の整え方
その頑固な便秘、「熱」が原因かも?体にこもった熱を冷ます漢方「調胃承気湯(ちょういじょうきとう)」のひみつ

腸の中が「空焚きのお鍋」になっていませんか?

胃腸に熱がこもると、腸の中の水分がどんどん奪われ、便が乾いてカチカチに固まってしまいます。

薬で無理やり押し出すのではなく、まずはこの「火」を弱めることが大切、というのが漢方の考え方です。

腸の中が「空焚きのお鍋」になっていませんか?胃腸にこもった過剰な熱で腸内の水分が奪われ、便がカチカチに滞る
なぜ「熱」で便が詰まるのか?胃腸にこもった熱が水分を奪い便を乾燥させる。必要なのは熱を冷まし、お腹を潤すこと

体からのサイン:上に昇る「熱」の症状

調胃承気湯が合うのは、東洋医学で「裏熱実証(りねつじっしょう)」や「陽明病(ようめいびょう)」と呼ばれる、胃腸に熱がこもって便が滞っている状態の方です。

・お腹がパンと張るような腹満感
・のぼせや顔の火照り
・イライラする、胸が苦しいといった精神的な不調

体からのサイン:上に昇る「熱」の症状。イライラ、のぼせ・顔の火照り、胸の苦しさ、みぞおちのつかえ、お腹が張る腹満感
こんな方におすすめ:東洋医学でいう「裏熱実証」「陽明病」。のぼせ・顔の火照り、イライラや胸の苦しさ、強い腹満感

舌とお腹でチェック

お腹を診察すると、みぞおちのあたりに抵抗感があります。

舌には、熱のサインである黄色い苔が厚く付いているのが特徴です。

舌とお腹でチェック:舌には熱の証拠である黄色い苔が厚く付き、みぞおちを押すと張りや抵抗感がある
専門家が見る2つのサイン:舌に厚く付いた黄色い苔と、みぞおちあたりを押したときの抵抗感

承気湯類の中で最も穏やかな処方

調胃承気湯は、体力が充実した方向けの漢方薬です。

体内の熱を冷ましながら便通を促す「承気湯類(じょうきとうるい)」の中で、最も作用が穏やかなお薬です。

一言でいえば、胃の熱を抑えながら、お腹の調和を保ちつつ便通を整える漢方薬です。

調胃承気湯は体力が充実した方向けの処方。熱を冷ましながら便通を促す「承気湯類」の中で、最も作用が穏やかなお薬
お腹の調和を保ちながら熱を冷ます特製レシピ「調胃承気湯」。体力充実派向けで、承気湯類の中で最もマイルド

たった3つの生薬からなるシンプルな処方

調胃承気湯は、大黄(だいおう)・芒硝(ぼうしょう)・甘草(かんぞう)の、たった3種類の生薬で成り立っています。

たった3つの生薬からなるシンプルな処方:大黄(だいおう)・芒硝(ぼうしょう)・甘草(かんぞう)
3つの生薬の役割分担:主役の大黄、サポートの芒硝、クッション役の甘草

主役:大黄

主役の大黄が、体内の熱を強力に冷まし、腸を刺激して便をスッキリと排出させます。

主役「大黄」:体内にこもった過剰な熱を強力に冷まし、腸の動きを刺激して滞った便を排出させる
大黄=冷やして、動かす。体内にこもった熱を冷まし、腸を直接刺激して滞った便をスッキリ排出

脇役:芒硝

芒硝が水分を集めて、乾燥して硬くなった便を柔らかくし、排出しやすい状態へと導きます。

名脇役「芒硝」:熱で水分を奪われ硬くなった便に、腸内の水分を集めて潤いを与え、排出しやすくする
芒硝=潤して、柔らかくする。腸内に水分を集め、カチカチに硬くなった便を柔らかくする

守り役:甘草

そして甘草が、大黄や芒硝の強い作用を和らげ、急な腹痛を防ぎながら胃腸を優しく守ります。

守り神「甘草」:大黄や芒硝の強い作用を和らげ、急な腹痛を防ぎながら胃腸を優しく守る
甘草=守って、和らげる。全体のバランスを整えるクッション役

「熱を取る(大黄)・水を足す(芒硝)・胃腸を守る(甘草)」。3つの生薬のチームワークで、穏やかで調和のとれたお通じへと導きます。

「取る・足す・守る」の三角形:大黄が熱を取り、芒硝が水を足し、甘草が胃腸を守る
熱を冷ます大黄、便を潤す芒硝、胃腸を守る甘草。3つが重なって穏やかで調和のとれたお通じに

似た漢方「承気湯ファミリー」との違い

便秘に使う漢方薬はほかにもたくさんありますが、見分けるポイントは症状の違いです。

・大承気湯(だいじょうきとう):高熱やうわごとを伴うほど重い便秘に
・桃核承気湯(とうかくじょうきとう):のぼせやイライラが特に激しく、左下腹部に強い痛みがある場合に
・調胃承気湯:腹痛や精神症状が比較的穏やかな、一般的な熱性の便秘に

承気湯の兄弟のちがい:大承気湯は高熱を伴う重い便秘、桃核承気湯は左下腹部の強い痛み、調胃承気湯は一般的な熱性の便秘
承気湯ファミリーの比較表:調胃承気湯(マイルド)・桃核承気湯(ストロング)・大承気湯(最もストロング)のターゲットと症状

服用上の注意

調胃承気湯は体を冷やす方向に働く処方です。冷え性の方や、体力が虚弱な方には向きません。

胃腸の弱い方、妊娠中・授乳中の方、高齢の方、ほかにお薬を飲んでいる方は、服用前に専門家にご相談ください。

こんな方には向きません:冷え性の方、体力が虚弱な方。体質が「熱」と「体力充実」に当てはまるか確認を

まとめ

調胃承気湯は、体の中にこもった「熱」に気づき、お腹を優しく調和させながら便通を整える漢方薬です。

同じ便秘でも、症状の違いによって合う漢方は変わります。ご自身の体質に合うかどうかわからない場合は、漢方の専門家に相談して選ぶことが大切です。

同じ便秘でも、症状の違いによって合う漢方は変わります。専門家に相談して自分にぴったりの処方を
熱を冷まして、スルンと調和。体の中の「熱」に気づき、お腹を優しく整える調胃承気湯

西漢方薬店ではオンラインでの漢方相談をおこなっております。

自分の症状にどのような漢方薬が合っているか、漢方の専門家にご相談ください。

この記事を書いた人

西漢方薬店 漢方処方アドバイザー 西 智彦(臨床歴20年)

西漢方薬店 漢方処方アドバイザー 
西 智彦(臨床歴20年)

鍼灸師、マッサージ師の国家資格と医薬品登録販売者の資格を持ち、学術発表症例発表実績として第24回経絡治療学会学術大会東京大会『肝虚寒証の症例腰痛症』等、また伝統漢方研究会会員論文集の学術論文からメディア取材まで幅広い実績もあります。
どうぞお一人で悩まずに、気軽にご相談ください。

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