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ネバネバ痰と長引く咳に【清肺湯】|肺の熱と潤い不足を整える漢方
「西漢方薬店 漢方チャンネル」に「ネバネバ痰と長引く咳に【清肺湯】|肺の熱と潤い不足を整える漢方」を公開しました!
清肺湯とは?ネバネバ痰と長引く咳に使われる漢方薬
咳が止まらないのに、痰がネバネバして切れない。
そんなつらさに用いられる漢方薬が、清肺湯(せいはいとう)です。
清肺湯は、明の時代の古典『万病回春』に記された処方です。粘っこい痰が絡み、激しい咳が続く時に使われます。


漢方での考え方:肺の熱と潤い不足
漢方では、この状態を裏熱虚証と考えます。
肺に虚熱があり、さらに肺陰虚、つまり潤い不足を伴う状態です。熱で痰が煮詰まり、粘って出にくくなるイメージです。


清肺湯が合う人の3つのポイント
1つ目は、粘っこい痰が絡んで出しにくいことです。
2つ目は、激しい咳が続くことです。
3つ目は、肺の熱による不快感や熱感があることです。
体の所見も大切です。腹力は中等度からやや軟弱で、みぞおちのつかえや硬さ(心下痞鞕)がよく見られます。脈は細くて速い細数、舌は紅く乾燥し、薄い黄色の苔がつきます。
風邪の後に長引く咳や、喫煙による慢性的な咳、気管支炎にも用いられます。




16種類の生薬の働き
清肺湯は全部で16種類の生薬からなり、原典では竹茹を除いた15味です。


熱を冷ます:黄芩・山梔子
まず、黄芩と山梔子が胸の炎症や熱を冷まします。これが清熱の働きです。


肺を潤す:天門冬・麦門冬・五味子
次に、天門冬、麦門冬、五味子が乾いた肺を潤し、虚熱を鎮めます。これが滋陰潤肺です。


痰と咳を鎮める:貝母・杏仁・桔梗・桑白皮・竹茹
さらに、貝母、杏仁、桔梗、桑白皮、竹茹が、気道の過剰な分泌を整えます。粘る痰を潤して出しやすくし、咳を鎮めます。
当帰は血を潤し、陳皮と茯苓は消化吸収を助けて去痰を支えます。そして甘草が全体の調和をとります。


この処方の根本治療(本治)は清熱滋陰、対症療法(標治)は止咳去痰です。原因と症状の両面に働きかけるのが清肺湯の特徴です。
似た漢方薬との使い分け
・麦門冬湯(ばくもんどうとう):顔を真っ赤にして咳き込む、発作的な空咳に
・小青竜湯(しょうせいりゅうとう):痰が薄くサラサラで切れやすく、寒気や水っぽい鼻水を伴う場合に
・麻杏甘石湯(まきょうかんせきとう):体力のある実証向け。激しい咳や喘鳴、発汗、強い口渇があるときに
・五虎湯(ごことう):粘る痰と激しい咳、口渇や発汗がある場合に
・滋陰降火湯(じいんこうかとう):清肺湯よりさらに体力が落ち、手足のほてり、皮膚の乾燥、便秘傾向を伴う場合に




まとめ
ネバネバして切れにくい痰と激しい咳には、清肺湯。
風邪の後やタバコで長引く咳の時にも、ぜひ覚えておきたい処方です。


西漢方薬店ではオンラインでの漢方相談をおこなっております。
自分の症状にどのような漢方薬が合っているか、漢方の専門家にご相談ください。

この記事を書いた人

西漢方薬店 漢方処方アドバイザー
西 智彦(臨床歴20年)
鍼灸師、マッサージ師の国家資格と医薬品登録販売者の資格を持ち、学術発表症例発表実績として第24回経絡治療学会学術大会東京大会『肝虚寒証の症例腰痛症』等、また伝統漢方研究会会員論文集の学術論文からメディア取材まで幅広い実績もあります。
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