漢方コラム
胃の不調 ~お腹のちゃぷちゃぷ音は胃からのSOS~
現在社会において、多くの人々が胃の不調を抱えています。
特にお腹が空くのに食べれなかったり、胃が不調だと感じる時、なぜかお腹を押すと「ちゃぷちゃぷ」と音がすることに悩まされることも少なくありません。
胃の不調は日々の生活の質を大きく左右します。常に不快感を抱えたままでいることは、集中力やパフォーマンスの低下を招くだけでなく精神的ストレスも増加させます。
今回はお腹がちゃぷちゃぷする胃の不調にクローズアップして解説していきます!
目次
お腹がちゃぷちゃぷする胃の不調の原因は?
お腹が「ちゃぷちゃぷ」という音がする多くの場合は、胃腸内に過剰なガスや液体が溜まっていることが原因です。
この胃の不快な症状は様々な要因によって引き起こされます。
具体例をみていきましょう!
食生活の乱れ
食生活の乱れは胃の不調を引き起こす最も一般的な原因の1つです。
特に、早食いは空気を一緒に飲み込みやすくなり胃腸にガスが溜まりやすくなります。また、脂肪分の多い食事は消化に時間がかかるため胃に負担がかかりがちです。
さらに、炭酸飲料には大量の二酸化炭素がふくまれているため、胃腸の中でガスになりちゃぷちゃぷ音の原因となります。
ストレス
ストレスは胃腸の働きに大きな影響を与えます。ストレスが溜まると自律神経系のバランスが崩れて消化機能が低下します。自律神経は体の様々な昨日を調節する重要な役割を果たしており、そのバランスが崩れると、消化器官も正常に働かなくなります。
通常胃は規則的に収縮と弛緩を繰り返しながら食べ物を消化していきますが、ストレスがかかるとこのリズムが崩れてしまいます。
その結果、消化不良を起こし、胃腸内にガスが溜まりやすくなります。
運動不足
適度な運動は消化器官の働きを促進し、胃腸内のガスの排出を助けます。運動によって腸の蠕動運動が活発になり、食べ物の消化と移動がスムーズに行われるため、ガスが溜まりにくくなります。しかし、運動不足になると腸の蠕動運動が低下し消化が滞りやすくなります。
これにより、ガスが腸内に溜まりやすくなり、不快感や膨満感を引き起こします。これは便秘の原因にもなり、さらなるガスの蓄積を招くことになります。
過度なアルコールやカフェイン摂取
アルコールやカフェインを摂取すると、胃腸の粘膜を刺激し、消化器官を乱す原因となります。アルコールは胃酸の分泌を過剰に刺激し、これにより胃の粘膜が傷つきやすくなります。また、過剰な胃酸は消化不良を起こし、胃腸内にガスが溜まりやすくなります。
一方、カフェインは胃腸の運動を過度に活発にさせるため、腸内のガス排出がスムーズに
行われず、ガスが溜まりやすくなります。
特にカフェインが多く含まれるエナジードリンクなどは注意が必要です。
胃の不調を解消するためには?
胃腸の不調を解消するにはどうしたら良いのでしょうか?
食生活の改善
食生活の改善は胃腸の健康を維持するための基本です。
まず、バランスの取れた食事を心がけましょう。栄養バランスを考え、野菜や果物や全粒穀物、たんぱく質をバランスよく摂ることで胃腸の働きをサポートします。
また、一度に大量の食事を摂ると胃腸へ負担がかかるので、少量をこまめに摂るようにしましょう。朝や昼はしっかりと食べ、夜は就寝の2-3時間前までに済ませ、軽めにすることが理想的です。
さらに、食事をゆっくりとよく噛んで食べることで、消化が促進され胃腸への負担が軽減されます。最低でも20-30回は噛むようにしましょう。
ストレス解消
ストレスは胃腸の不調を引き起こす大きな要因になります。ストレスを溜めないように日頃から、自分がどうすればストレスが解消できるのかを知ることが重要です。
例えば、瞑想や深呼吸、ヨガなどは簡単に日常生活に取り入れることができます。毎晩寝る前10分のルーティンに取り入れるなど、できる範囲で試してみましょう。
また、趣味やレジャーを積極的に楽しむこともストレス解消に役立ちます。非日常的な場所へ行くことや自然の中を散歩する時間、音楽を楽しむ時間など作るようにしましょう。
さらに、適度な運動もおすすめです。特に有酸素運動は気分をリフレッシュできるので、毎日のウォーキングやジョギング、サイクリングなどを習慣化することがおすすめです。
漢方の活用
漢方薬は事前の生薬を用いて体全体のバランスを整えることで、胃の不調を改善する手段として古くから用いられてきました。漢方は西洋医学と異なり、症状の根本原因を探り、体の内外から総合的にアプローチすることに重点をおいています。
特に重要なのは、個々の体質や症状に合わせて漢方薬を選ぶということです。胃の不調には様々な原因が考えられるため、自分の体質や症状を正確に理解することが大切です。
例えば、胃の冷えによる不調、ストレスによる胃の緊張、アルコール過剰摂取による過剰な胃酸分泌など、症状に応じた漢方薬を選ぶ必要があります。
また、漢方は即効性があるわけではなく長期的な使用を前提としています。そのため、「今、胃が痛くて困っている」というよりも「どことなく胃の不調を感じる」という方は漢方を用いてじっくりと自身の体調と向き合うことをおすすめします。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
現代の食生活や忙しい生活環境など、胃の不調を抱える人は少なくありません。体のどこかが調子が悪いと日々の生活のクオリティも下がり、パフォーマンスも低下してしまいます。
仕事だけでなく私生活でも良い影響はないので、もし「お腹のちゃぷちゃぷ」を感じていた場合は、胃からのSOSだと捉え、胃の健康を見直してみましょう!
食生活の改善やストレス解消、適度な運動など気軽に始められるものばかりですが、選択肢の1つに漢方を取り入れることをおすすめします。
忙しい毎日の中では、気をつけようと思っていてもバランスの取れた食事を3食摂ることや、ストレス解消のために時間をとることが難しい方も多いのではないでしょうか?
漢方は、調合された漢方薬を飲むだけなのでストレスなく気軽に取り入れることができます。また、漢方を生活に取り入れたいと思った時は専門家に専門家にご相談することをおすすめいたします。比較的副作用が少ないと言われている漢方薬ですが、自己判断では危険を伴う可能性もあります。
西漢方薬店では随時オンライン相談を受け付けています。初回は30分から1時間程度時間をかけてカウンセリングさせていただき、漢方診断に必要な望診(体格、顔色、舌の状態)、問診など総合的に判断し、あなたの身体に合った最適な漢方薬をお選び致します。
体からのサインに気づいたらぜひ一度、ご相談ください。
どうぞお一人で悩まずに、私たちと一緒に改善していきましょう!
この記事を書いた人
西漢方薬店 漢方処方アドバイザー
西 智彦
鍼灸師、マッサージ師の国家資格と医薬品登録販売者の資格を持つ。
臨床歴17年の経験を活かし、子供からご高齢の方々の幅広い世代のお悩み、病気の改善のお手伝いをさせていただきます。
どうぞお一人で悩まずに、気軽にご相談ください。