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漢方コラム

美肌と便秘の関係

現代の生活習慣や食生活の乱れから、便秘や肌荒れに悩む人が増えています。実は美肌と便秘には密接な関係性があり、腸内環境の改善が肌の状態に与える影響を見逃してはいけません。便秘は腸内に老廃物を溜め込むだけでなく、肌荒れやニキビなどのトラブルを引き起こす要因となります。

そこで今回は、便秘と美肌の関係性、そして便秘を改善するための具体的な方法についてクローズアップしていきましょう!

便秘が引き起こす肌トラブル

便秘が続くと、腸内環境が悪化し、その影響は肌にも広がります。腸内に長時間滞留した便から出る有害物質が血液中に吸収され、全身に運ばれます。

特に敏感な顔の皮膚は、その毒素の影響を受けやすく、肌荒れやニキビを引き起こすことがしばしばあります。

また、便秘が続くと血液の循環が悪くなり、肌に十分な酸素や栄養が届かなくなります。その結果、肌がくすんで見えたり、健康的な艶が失われ、顔色が悪くなることもあります。

さらに、便秘によって体内の水分が不足すると、腸の蠕動運動が鈍り、便通が悪化します。これにより、肌も乾燥しやすくなり、保湿力が低下します。肌の水分が失われると、乾燥によるかゆみや肌荒れが悪化し、保湿クリームなどの外部ケアだけでは解消が難しくなります。

便秘は美容面での深刻な問題を引き起こし、全身の健康にも影響を及ぼすため、早めの対応が必要となってきます。

腸内環境と美肌の関係

腸内環境は美肌に密接に関わっており、その中心的な役割を担うのが「腸内フローラ」です。腸内には多種多様な細菌が存在しており、そのバランスが保たれている状態を腸内フローラと呼びます。このフローラのバランスが崩れると、腸内に腐敗物質や有害物質が増え、それが体内に吸収されることで便秘や肌トラブルが引き起こされます。特に悪玉菌が増えると腸内環境が悪化し、肌に悪影響を与えることがわかっています。

一方で、腸内フローラが善玉菌優勢のバランスを保っていると、腸内環境が整い、体内に毒素が蓄積されにくくなります。

これにより、肌の酸化、つまり老化が抑えられて、若々しい肌を保つのに役立ちます。

また、善玉菌が優勢な腸内フローラは体内の炎症を抑制する効果もあります。これによりニキビや肌荒れといったトラブルが減少します。炎症が少なくなることで、肌の調子が全体的に整い、トラブルの少ない健康的な肌を維持することができるのです。

便秘改善のための具体例

便秘は肌にとっても良くないとはいえ、多くの方が便秘に悩まされています。そこで、便秘を解消し、腸内環境を整えるための具体的な方法を5つご紹介します。

食物繊維を多く摂る

食物繊維は腸の動きを活発にし、便秘を予防するために不可欠な栄養素です。特に不溶性食物繊維と水溶性食物繊維の両方のバランスよく摂取することが重要です。

不溶性食物繊維は腸内で水分を吸収し、便のかさを増やして腸を刺激する役割を果たします。水溶性食物繊維は腸内の善玉菌の餌となり、腸内フローラを整える役割を果たします。

腸内環境が整うことで、便秘だけでなく全身の健康にも良い結果が出ます。

おすすめの食材は、玄米、全粒穀物、豆類、野菜、果物です。

玄米や全粒穀物は不溶性食物繊維が豊富で、日常的に摂取しやすい食材です。豆類や野菜(特に葉物野菜)は腸内環境を整えるのに役立ちます。

果物で特に皮ごと食べられるものは、両方のタイプの食物繊維が含まれており便秘予防に効果的です。

毎日の食事で少し意識を向けることで、自然に腸の働きをサポートすることができます。

十分な水分補給

水分不足は便を硬くし、排出しにくくする大きな要因です。1日1.5-2リットルの水を目安に、こまめに水分を摂取することが大切です。特に朝起きた時は体内の水分が不足しがちなので、意識的に水を取る習慣をつけましょう。

水分を適切にとることで、便が柔らかくなり、排便がスムーズになります。

ポイントは水は冷たいものでなく、常温か温かいものを選ぶことです。腸に負担をかけず、便通を促進する効果があります。

一方でコーヒーやアルコールなどの利尿作用が強い飲み物は、体内の水分を減少させる可能性があるため、便秘改善のためには適度な量に抑えることが重要です。

適度な運動

腸の蠕動運動を活発にするためには、適度な運動が欠かせません。特に有酸素運動がおすすめで、ウォーキングやヨガは体に負担をかけずに腸の働きを促す効果があります。また、筋力が弱っていると便秘になりがちになるので、鍛えることで腸の動きがさらに良くなり便秘改善にも繋がります。

ウォーキングは毎日30分程度行うと、腸の蠕動運動が活発になり、便通が改善されます。ヨガはポーズによっては腹部を刺激し腸の動きを促すものがあります。週2〜3回のヨガを取り入れることで腸内環境が整いやすくなります。

ストレス解消

ストレスが溜まっていると自律神経に影響を与え、腸の動きを鈍らせてしまいます。リラックスする時間を持ち、ストレスをうまく解消することが、便秘の予防と美肌の維持につながります。

趣味を楽しみ日常を忘れて没頭する時間を意識的に作ることはストレス管理において非常に重要です。

忙しい毎日の中でも深呼吸や瞑想を取り入れることで、自律神経が整い、腸の蠕動運動が正常に働くようになります。また、アロマテラピーやリラクゼーション音楽を聴くことも、ストレスを解消しリラックス効果を高めるために有効です。

漢方薬による便秘改善

漢方薬は体のバランスを整えて、便秘の根本的な原因にアプローチします。便秘の種類や体質に応じて、効果的な漢方薬を処方してもらうことが重要です。

漢方は自然の成分を使って体に働きかけるため、副作用が少ないため便秘薬に抵抗がある方も漢方薬を取り入れることもおすすめです。

まとめ

便秘は単なる一時的な不調にとどまらず、腸内環境を悪化させることで全身にさまざまな影響を及ぼします。

特に肌への影響は大きく、肌荒れやニキビ、くすみ、乾燥といった美容トラブルを引き起こす原因となります。

美肌を保つためには外部からのスキンケアだけでなく、腸内環境を整えることが重要です。

腸と肌は密接に繋がっており、内側からのケアこそが美肌への近道と言えるでしょう。

便秘は早期に対策を講じることで、腸内環境の悪化を防ぎます。しかし、忙しい日々の中で便秘改善のために時間をとることは難しい方が多いのではないでしょうか。

そんな方には漢方薬を日常に取り入れることがおすすめです。

ですが、自己流で服用するのは危険です。

一般的に漢方薬に副作用がないと言われていますが、組み合わせや使い方によっては問題が発生する可能性もゼロではありません。

漢方薬を用いて体調を整えたい、今の不調を根本的に改善したいとお考えの場合は、ご自身で判断するのではなく漢方の専門家に相談することをおすすめします。


西漢方薬店では随時オンライン相談を受け付けています。初回は30分から1時間程度時間をかけてカウンセリングさせていただき、漢方診断に必要な望診(体格、顔色、舌の状態)、問診など総合的に判断し、あなたの身体に合った最適な漢方薬をお選び致します。

体からのサインに気づいたらぜひ一度、ご相談ください。

どうぞお一人で悩まずに、私たちと一緒に改善していきましょう!

この記事を書いた人

西漢方薬店 漢方処方アドバイザー 西 智彦

西漢方薬店 漢方処方アドバイザー 
西 智彦

鍼灸師、マッサージ師の国家資格と医薬品登録販売者の資格を持つ。
臨床歴17年の経験を活かし、子供からご高齢の方々の幅広い世代のお悩み、病気の改善のお手伝いをさせていただきます。
どうぞお一人で悩まずに、気軽にご相談ください。

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