お知らせ
機能性ディスペプシ(FD)のおすすめ漢方
「西漢方薬店 漢方チャンネル」に「機能性ディスペプシ(FD)のおすすめ漢方」を公開しました!
機能性ディスペプシアと漢方治療について
◆ 機能性ディスペプシアとは?
機能性ディスペプシアとは、検査で明らかな異常が見られないにもかかわらず、慢性的に胃腸の不調が続く状態を指します。
この症状は、以下のような胃の不快感を伴います:
- 腹部膨満感
- みぞおちの痛みや不快感
- 胃もたれ
- 吐き気
- ゲップ など

◆ 主な原因
機能性ディスペプシアの原因としては、次のようなものが挙げられます:
- ストレスや心的外傷後ストレス障害(PTSD)
- 睡眠不足や慢性的な疲労
- 暴飲暴食・食生活の乱れ
- 自律神経の乱れ
- 胃や十二指腸の運動機能低下

◆ 症状の分類
機能性ディスペプシアの症状は、大きく以下の2つに分類されます:
- 食後愁訴症候群(PDS)
食後の胃もたれ、膨満感、早期満腹感が中心 - 心窩部痛症候群(EPS)
みぞおち周辺の痛みや灼熱感が中心

◆ 漢方薬による治療
漢方は、体質や原因に応じて選ぶことで、自律神経や胃腸の働きを整える効果が期待できます。
🔹 自律神経のバランスを整える漢方
- 苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)
- 半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)


🔹 胃や肝の疲れを改善する漢方
- 柴胡桂枝湯(さいこけいしとう)

🔹 胃の機能を高める漢方
- 六君子湯(りっくんしとう)
- 補中益気湯(ほちゅうえっきとう)


🔹 膨満感や痛みをやわらげる漢方
- 安中散(あんちゅうさん)

◆ 西洋医学との併用が効果的
漢方薬は、西洋医学の薬(胃酸抑制剤や消化管運動促進薬など)との併用によって、より良い効果を発揮する場合があります。
ただし、漢方は「体質に合うこと」が非常に重要です。自己判断せず、漢方の専門家や薬剤師に相談することをおすすめします。

◆ 最後に
機能性ディスペプシアは、目に見える病気ではないため、つらさが理解されにくいこともあります。
でも、適切な治療法を選べば、改善が十分に見込める症状です。
不安なことがあれば、一人で悩まず、ぜひ専門家へ相談してみてください。

この記事を書いた人

西漢方薬店 漢方処方アドバイザー
西 智彦(臨床歴20年)
鍼灸師、マッサージ師の国家資格と医薬品登録販売者の資格を持ち、学術発表症例発表実績として第24回経絡治療学会学術大会東京大会『肝虚寒証の症例腰痛症』等、また伝統漢方研究会会員論文集の学術論文からメディア取材まで幅広い実績もあります。
どうぞお一人で悩まずに、気軽にご相談ください。


