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腰椎椎間板ヘルニアのおすすめ漢方
「西漢方薬店 漢方チャンネル」に「腰椎椎間板ヘルニアのおすすめ漢方」を公開しました!
腰椎椎間板ヘルニアと漢方治療の可能性
腰椎椎間板ヘルニアとは、椎骨と椎骨の間にあるクッションの役割を果たす椎間板の内部にある「髄核」というゲル状の組織が、外に飛び出して神経を圧迫する状態を指します。特に第4腰椎と第5腰椎の間、第5腰椎と仙骨の間で発症しやすく、20~30代の若い男性に多いのが特徴です。


発症の原因と症状
原因は大きく「環境要因」と「遺伝要因」に分けられます。近年では、食生活の欧米化によるカルシウム不足や、長時間のデスクワーク、重い荷物を持ち上げるといった生活習慣の中に、発症のリスクが潜んでいます。

ただし、最新の研究では、椎間板の変形そのものが必ずしも痛みの直接的な原因ではないとされており、炎症や筋肉の緊張、水分代謝の異常などが複合的に関与していると考えられています。

代表的な症状は、
- 腰の痛みや重だるさ
- 足のしびれや痛み
- ふくらはぎの張りや違和感
- 坐骨神経痛(お尻から足にかけての激しい痛み)
といったものがあり、日常生活に大きな支障をきたします。

漢方薬によるアプローチ
漢方では「ヘルニアそのものを治す」よりも、「痛み」や「炎症」を和らげ、体のバランスを整えることに重きを置きます。さらに、体質を改善することで、再発を防ぎやすくするという特徴もあります。

使用される代表的な漢方薬
- 六味丸(ろくみがん)
加齢による腎の弱りを補い、慢性的な痛みに対応します。 - 八味地黄丸(はちみじおうがん)
下半身の冷えやしびれ、頻尿などを伴う症状に。 - 牛車腎気丸(ごしゃじんきがん)
むくみ、足腰のだるさ、夜間の頻尿を伴う症状に効果的。 - 桂枝加朮附湯(けいしかじゅつぶとう)
冷えが強く、関節の痛みがある方に。 - 防已黄耆湯(ぼういおうぎとう)
水分代謝の異常による下半身の重だるさ、肥満体質の方に。 - 麻杏薏甘湯(まきょうよくかんとう)
筋肉の緊張をやわらげ、炎症を鎮める。 - 疎経活血湯(そけいかっけつとう)
血行を改善し、しびれや痛みを緩和する。







まとめ
漢方薬は即効性はありませんが、継続的に服用することで痛みの軽減や再発予防、体質改善につながります。多くの方が「痛みが和らぐ時間が少しずつ増えていった」「しびれがだんだん軽くなってきた」といった実感を得ています。

漢方薬は 体質に合ってこそ、はじめて効果を発揮するもの です。自己判断で選ばず、ぜひ漢方の専門家にご相談ください。

この記事を書いた人

西漢方薬店 漢方処方アドバイザー
西 智彦(臨床歴20年)
鍼灸師、マッサージ師の国家資格と医薬品登録販売者の資格を持ち、学術発表症例発表実績として第24回経絡治療学会学術大会東京大会『肝虚寒証の症例腰痛症』等、また伝統漢方研究会会員論文集の学術論文からメディア取材まで幅広い実績もあります。
どうぞお一人で悩まずに、気軽にご相談ください。


