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漢方偉人伝 呉普(ごふ)

「西漢方薬店 漢方チャンネル」に「漢方偉人伝 呉普(ごふ)」を公開しました!

呉普 ― 「五禽戯」と薬草で健康長寿を実現した名医

中国後漢末期から三国時代にかけて、華佗の弟子として活躍した名医、呉普(ごふ)
彼は運動による養生と**本草学(薬草学)**の分野で大きな功績を残し、90歳を超えても健康を保っていたと伝えられています。


華佗の教えを受け継いだ、実践的な名医

呉普は、**徐州広陵郡(現在の江蘇省揚州市周辺)の出身で、
後漢の名医
華佗(かだ)**の弟子として医術を学びました。

華佗からは、「人体には適度な運動が不可欠であり、過度な使用は避けるべき」という考え方を教え込まれ、
さらに病気の予防には血行促進と消化力の向上が大切
であることを学びました。


「五禽戯」― 熊やフクロウになりきる養生術

華佗が呉普に伝授した健康法の中でも有名なのが、
**「五禽戯(ごきんぎ)」と呼ばれる導引術(今でいう体操・気功)**です。

五禽戯とは、以下のような動物の動きを真似て全身をバランスよく動かす健康法

  • 熊(ゆっくり力強く)
  • 鶴(優雅で伸びやかに)
  • 鹿(しなやかに)
  • 猿(機敏に)
  • 鴟(ち=フクロウ。首の可動域を広げる動作)

呉普はこの運動法を日々の養生として忠実に実践し、
90歳を過ぎても耳も目も冴え、歯も健在だったといわれています。

まさに「動いて健康を保つ」ことの実例といえるでしょう。


『呉普本草』― 最古の薬草書のひとつ

呉普はまた、薬草の知識を体系的に記録した書物『呉普本草』を著したことでも知られています。
この本は239年頃に成立
したと考えられており、**中国最古級の本草書(薬草の解説書)**のひとつです。

残念ながら、原本は北宋時代に散逸してしまいましたが、
後の文献『太平御覧』に多数の引用が残っており、内容の一部は今日でも確認できます。

呉普の本草学は、のちの**『神農本草経』『本草綱目』**などにも影響を与え、
医食同源・自然との調和を重視する漢方の考え方の礎となりました。


まとめ ― 呉普の教えは今も生きている

  • 運動(導引)によって体を整える
  • 自然の恵み(薬草)を活かす
  • 日々の実践を通じて健康を守る

呉普の実践と思想は、現代の私たちが生活習慣を見直し、養生を取り入れるヒントにもなります。
漢方は単なる薬だけでなく、暮らしそのものを整える医療でもあるのです。


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自然と共に健やかに、呉普のような長寿と健康を目指しましょう🌿

この記事を書いた人

西漢方薬店 漢方処方アドバイザー 西 智彦(臨床歴20年)

西漢方薬店 漢方処方アドバイザー 
西 智彦(臨床歴20年)

鍼灸師、マッサージ師の国家資格と医薬品登録販売者の資格を持ち、学術発表症例発表実績として第24回経絡治療学会学術大会東京大会『肝虚寒証の症例腰痛症』等、また伝統漢方研究会会員論文集の学術論文からメディア取材まで幅広い実績もあります。
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