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漢方偉人伝 楊上善(ようじょうぜん)
「西漢方薬店 漢方チャンネル」に「漢方偉人伝 楊上善(ようじょうぜん)」を公開しました!
『黄帝内経』の真髄に迫った男
楊上善と中医学の礎
中国古代医学を語るうえで、『黄帝内経』は外せない存在です。
その難解な内容に初めて本格的な注釈と整理を加えた人物こそ、唐代の医学者・**楊上善(ようじょうぜん)**です。

『黄帝内経』とは?
『黄帝内経』は、紀元前の中国で編纂されたとされる最古の医学書です。
陰陽五行や臓腑経絡の理論、診断・治療法など、東洋医学のあらゆる基礎が詰め込まれた一大体系です。
しかし、内容は非常に抽象的で、誤読や解釈の違いも多く、長らく一部の専門家しか扱えない書物でもありました。
楊上善の登場:『黄帝内経太素』の編纂
589年頃、現在の陝西省で生まれた楊上善は、生涯をかけて『黄帝内経』の注釈と体系化に取り組みました。
その集大成が『黄帝内経太素』です。
この書では:
- 陰陽理論と養生法の整理
- 臓腑の働きの体系化
- 経絡・穴位の分類と効果の注釈
- 診断法や治療理論の構造化
といった、現代の中医学にもつながる理論基盤が明確に示されました。
校正と注釈の学術的姿勢
楊上善は原文を尊重し、必要最低限の注釈で意味を補足するという、極めて学術的な態度を貫きました。
彼の校正作業により、誤字や誤解釈が正され、後世の中医学発展に大きな礎を築いたのです。
哲学を医学に取り入れた先駆者
儒教・道教・仏教に精通していた楊上善は、これらの哲学的思考を医学的解釈に取り入れ、
**「体と心、自然との調和」**という東洋医学の本質をより深く掘り下げました。
この多面的なアプローチは、現代の漢方治療にもつながる視点を提供してくれています。
🏠 現代の漢方相談も、まずは理論から
楊上善が体系化した理論は、現代の漢方治療の指針にも通じています。
**「どんな症状に、どの漢方薬が合うか」**は、古典理論と現代の観察を重ね合わせて判断されます。
💬 オンライン漢方相談のご案内
西漢方薬店では、こうした理論を土台にしながら、
一人ひとりの体質や症状に合わせた個別の漢方相談をオンラインで行っております。
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この記事を書いた人

西漢方薬店 漢方処方アドバイザー
西 智彦(臨床歴20年)
鍼灸師、マッサージ師の国家資格と医薬品登録販売者の資格を持ち、学術発表症例発表実績として第24回経絡治療学会学術大会東京大会『肝虚寒証の症例腰痛症』等、また伝統漢方研究会会員論文集の学術論文からメディア取材まで幅広い実績もあります。
どうぞお一人で悩まずに、気軽にご相談ください。


