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漢方偉人伝 王執中(おうしつちゅう)
「西漢方薬店 漢方チャンネル」に「漢方偉人伝 王執中(おうしつちゅう)」を公開しました!
南宋時代に針灸医学を革新した王執中
〜経穴の整理と実践的医療の先駆者〜
医官と研究者、二つの顔を持つ名医
1140年ごろ、現在の浙江省温州に生まれた王執中(おうしつちゅう)は、
針灸と薬草療法を融合させ、東洋医学に大きな足跡を残した南宋の医学者です。
若き日に会稽(現・紹興)へ遊学し、医学の修行に励んだ彼は、
1169年、難関の進士試験に合格し、将作丞・将作監などの官職を歴任します。
その傍ら、湖北・湖南など各地で医療実践と教育に尽力しました。

針灸界のエポックメイキングな存在
王執中の名を高めたのが、彼の代表作——
『針灸資生経(しんきゅうしせいきょう)』
この著作では、
- 360の経穴を系統立てて分類
- 各経穴と疾患との関連を詳細に解説
- 自身の臨床経験に基づいた処方や考察を掲載
従来の「針灸は特定の吉日・時間に行うべし」という慣習に対して、
王執中はあくまで実用性・即効性を重視する実践的な姿勢を貫きました。
地域医療と革新の先駆者
王執中は、温州地方で最初の針灸医学専門家とされ、
これまで知られていなかった新たな経穴を発見・記録したことで、
東南中国の地域医療の発展にも大きく貢献しました。
現代への影響
『針灸資生経』は、中国のみならず日本や朝鮮半島にも影響を及ぼし、
東アジアの針灸医学体系の礎を築いた一冊として、いまも高く評価されています。
西漢方薬店ではオンラインでの漢方相談をおこなっております。
針灸と同じく、漢方薬も体質に合わせてこそ真価を発揮します。
あなたに合った処方で、症状の根本からの改善を目指しましょう。
体調や症状の違和感を感じたら、どうぞお気軽にご相談ください。

この記事を書いた人

西漢方薬店 漢方処方アドバイザー
西 智彦(臨床歴20年)
鍼灸師、マッサージ師の国家資格と医薬品登録販売者の資格を持ち、学術発表症例発表実績として第24回経絡治療学会学術大会東京大会『肝虚寒証の症例腰痛症』等、また伝統漢方研究会会員論文集の学術論文からメディア取材まで幅広い実績もあります。
どうぞお一人で悩まずに、気軽にご相談ください。


