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漢方偉人伝 陳自明(ちんじめい)
「西漢方薬店 漢方チャンネル」に「漢方偉人伝 陳自明(ちんじめい)」を公開しました!
南宋時代に婦人科医学を切り拓いた先駆者
陳自明と『婦人大全良方』の物語
婦人科医学に革命をもたらした医師・陳自明
婦人科医学が体系化されていなかった時代に、
その難しさに真正面から挑んだ医師が南宋時代に存在しました。
その名は陳自明(ちん・じめい)。
1190年、江西省撫州に医師の家系に生まれた陳自明は、
学問の地として名高い建康府・明道書院で医学教授を務めながら、
中国東南部を旅して各地の医学知識を広く収集していきました。

婦人科に光を当てた名著『婦人大全良方』
当時の婦人科医学には体系的な治療指針が存在せず、特に産科領域は経験則に頼る難解な分野でした。
陳自明はこの問題に深く向き合い、古代の医学経典や先人の知見を集めるだけでなく、
自身の豊富な臨床経験を加味して構築したのが『婦人大全良方』です。
この医学書は以下のような構成を持ちます:
- 全24巻
- 8つの分野(例:月経調整、不妊症、妊娠管理、産後ケアなど)
- 200以上の治療論と処方
この著作は、月経異常・妊娠・出産・産後ケアといった
女性特有の悩みに対して極めて実践的な処方を多数収録しており、
後世の婦人科医学に大きな影響を与えました。
明代以降は学者たちによる注釈や補足が加えられ、さらに発展し、
中医学における婦人科治療の基礎書としての地位を確立しています。
外科医学にも貢献した陳自明
陳自明の業績は婦人科にとどまりません。
『外科精要』という外科分野の専門書も執筆し、
外傷や皮膚病、瘡瘍治療などの外科的疾患に対する体系的なアプローチを提示しました。
その結果、陳自明は内外科・婦人科すべてに通じた総合医として評価され、
中国医学史においても極めて重要な存在となっています。
婦人科の悩みに、漢方の力を
婦人科の症状はホルモンバランスや体質の影響を大きく受けるため、
陳自明が目指したように、個人に合わせた丁寧な診療が求められます。
📍西漢方薬店ではオンラインでの漢方相談を行っております。
あなたの体質や症状に合わせて、最適な処方をご提案いたします。
漢方薬は体質に合って、はじめて効果を発揮します。
婦人科の不調にお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。

この記事を書いた人

西漢方薬店 漢方処方アドバイザー
西 智彦(臨床歴20年)
鍼灸師、マッサージ師の国家資格と医薬品登録販売者の資格を持ち、学術発表症例発表実績として第24回経絡治療学会学術大会東京大会『肝虚寒証の症例腰痛症』等、また伝統漢方研究会会員論文集の学術論文からメディア取材まで幅広い実績もあります。
どうぞお一人で悩まずに、気軽にご相談ください。


