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漢方偉人伝 成無己(せいむき)

「西漢方薬店 漢方チャンネル」に「漢方偉人伝 成無己(せいむき)」を公開しました!

『傷寒論』に人生を捧げた伝説の医師・成無己 ― 理論と臨床を融合させた功績とは


90年の生涯を貫いた医学への探究心

中国医学の歴史において、古典医学の深い理解と臨床応用の両面で極めて重要な足跡を残した医師がいます。
その名は 成無己(せい むき)

1063年頃、宋の時代に山東省で生まれ、医師の家系に育った彼は、幼少期から医学に親しみ、
90歳を超えるまで生涯現役の医師として活躍しました。


『傷寒論』の研究に40年を捧げた医聖

成無己の最大の功績は、張仲景の医学書『傷寒論』の注解と体系化です。
この研究に費やした年月はなんと40年にものぼります。

彼は78歳の時に、以下の3部作を著しました:

  • 『注解傷寒論』
  • 『傷寒明理論』
  • 『傷寒明理薬方論』

中でも『注解傷寒論』は、現存する最古の『傷寒論』全注釈書として非常に貴重な文献です。


症状の細やかな分類と適切な処方選択

成無己の分析は、単なる注釈にとどまりません。
彼は**『内経』や『難経』の理論**を援用し、症状の背景にある体内の変化を探究しました。

たとえば「発熱」ひとつにしても:

  • 表熱 or 裏熱
  • 寒邪によるもの or 熱邪によるもの

…といった細やかな分類を行い、それぞれに最適な治療法を明示しました。

こうした姿勢は、理論と臨床をつなぐ橋渡しとなり、現代の東洋医学にも深く影響を与えています。


「診て、考えて、選ぶ」臨床力の源泉

成無己は机上の学問にとどまらず、豊富な臨床経験も持っていました。
症状をどう見分け、どの処方を選ぶか、という実践的な判断力においても多くの後進に影響を与えています。

今でも中国や日本の中医学において、成無己の理論と実践の融合スタイルは重んじられています。


漢方相談で、あなたの「理」と「症」に寄り添います

成無己のように、体の状態を理論的に読み解き、症状にあった処方を選ぶことは、
現代の漢方相談でも非常に重要な姿勢です。

西漢方薬店では、あなたの体質・症状・生活背景に応じたオーダーメイドの漢方相談を行っています。


オンライン相談受付中

漢方薬は、体質に合ってはじめて効果を発揮します。
「最近疲れやすい」「冷えが気になる」「昔の症状がぶり返しているかも…」
そう感じたら、まずはお気軽にご相談ください。

あなたの体の声を、しっかりと読み解きます。

この記事を書いた人

西漢方薬店 漢方処方アドバイザー 西 智彦(臨床歴20年)

西漢方薬店 漢方処方アドバイザー 
西 智彦(臨床歴20年)

鍼灸師、マッサージ師の国家資格と医薬品登録販売者の資格を持ち、学術発表症例発表実績として第24回経絡治療学会学術大会東京大会『肝虚寒証の症例腰痛症』等、また伝統漢方研究会会員論文集の学術論文からメディア取材まで幅広い実績もあります。
どうぞお一人で悩まずに、気軽にご相談ください。

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