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漢方偉人伝 張元素(ちょうげんそ)
「西漢方薬店 漢方チャンネル」に「漢方偉人伝 張元素(ちょうげんそ)」を公開しました!
【中国医学の巨星】易水学派の創始者・張元素の偉業とは?
8歳で秀才、27歳で転機。医術への道を選んだ天才児
中国医学史に名を刻む**張元素(ちょう げんそ)**は、
なんと8歳で童子科に合格するほどの神童でした。
しかし、27歳で挑んだ進士試験で**「禁句」を用いたことで不合格に。
これを機に、彼は官界から医術の道へと転身**します。

名医・劉完素の命を救い、一躍その名を轟かす
張元素はその後、当時の名医・**劉完素(りゅう かんそ)の重病を治癒し、
医師として一気に名声を高めました。
彼の活躍は、やがて「易水学派」**という独自の医学流派を築くに至ります。
臓腑理論の体系化と「脾胃」治療の革新
張元素の最も大きな功績の一つは、臓腑(内臓)の寒熱虚実を見極める診断法を確立したことです。
とくに**脾胃(消化系)**に対する治療に長け、
- 「土が実れば瀉(しゃ)し、虚せば補う」
という画期的な治療原則を提唱しました。
この考え方は、現代の漢方治療においても大切にされています。
薬物学への貢献と「帰経理論」の確立
また、薬物に関しても非常に深い理解を示し、
- 四気(寒熱温涼)
- 五味(甘苦酸辛鹹)
- 薬効の強さ・弱さ(厚薄)
によって、治療効果が異なることを明らかにしました。
さらに、薬がどの経絡に作用するかを示す「帰経理論」を初めて体系化し、
より的確な治療を可能にしました。
著作と後世への影響
張元素の革新的な理論は、以下の著作にまとめられています:
- 『医学啓源』
- 『臓腑標本寒熱虚実用薬式』
これらの理論は後に、**李東垣(り とうえん)や王好古(おう こうこ)**といった優れた弟子たちによって発展し、
中国伝統医学の礎を築きました。
西漢方薬店では漢方相談を承っております
張元素のように、一人ひとりの体質や症状に応じた処方を行うことが、漢方治療の本質です。
西漢方薬店では、オンラインでの漢方相談を通じて、
お客様の症状に合わせた最適な処方をご提案しております。
あなたの不調、漢方の視点で見直してみませんか?
漢方薬は体質に合って、はじめて効果を発揮します。
「何を選んでよいかわからない」という方も、ぜひお気軽にご相談ください。

この記事を書いた人

西漢方薬店 漢方処方アドバイザー
西 智彦(臨床歴20年)
鍼灸師、マッサージ師の国家資格と医薬品登録販売者の資格を持ち、学術発表症例発表実績として第24回経絡治療学会学術大会東京大会『肝虚寒証の症例腰痛症』等、また伝統漢方研究会会員論文集の学術論文からメディア取材まで幅広い実績もあります。
どうぞお一人で悩まずに、気軽にご相談ください。


