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漢方偉人伝 高武(こうぶ)
「西漢方薬店 漢方チャンネル」に「漢方偉人伝 高武(こうぶ)」を公開しました!
明代針灸学を革新した医師・高武の功績
明朝時代に、針灸学に革命をもたらした医師 高武 という人物がいました。
嘉靖年間に武挙に合格したものの仕途に挫折し、故郷に戻って医学研究に専念した彼は、特に針灸技術の習得と改良に力を注ぎました。

銅人模型の鋳造と取穴の標準化
当時多発していた「取穴ミス」を解決するため、
- 男性用
- 女性用
- 児童用
それぞれの 銅人模型を自ら鋳造 し、正確な穴位の標準を確立しました。
従来の「頭・顔・腹・背、手足で分ける配列法」を改革し、経脈の気血流注順序に従った腧穴配列 という画期的な方式を導入したのです。
学術的姿勢と理論革新
高武は『素問』や『難経』といった古典を重視しながらも、盲従はせず実用性を追求 しました。
- 針、灸、薬の三者を兼ね備える治療の重要性を提唱
- 李東垣の針法を整理し「東垣針法」として体系化
- 子午流注の応用を進化させ、新しい「納子法」を創始
主著『針灸聚英』
代表作である 『針灸聚英』 は、腧穴の主治症を系統的に整理し、80余首の針灸歌賦を収録。
この一冊は承前啓後の役割を果たし、後世の針灸学発展に大きな影響を与えました。
まとめ
高武は、銅人模型の鋳造による標準化と理論革新によって、明代針灸学の新しい道を切り開きました。
彼の学問は単なる技術にとどまらず、実用性と体系性を兼ね備えた医学の礎 となったのです。
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この記事を書いた人

西漢方薬店 漢方処方アドバイザー
西 智彦(臨床歴20年)
鍼灸師、マッサージ師の国家資格と医薬品登録販売者の資格を持ち、学術発表症例発表実績として第24回経絡治療学会学術大会東京大会『肝虚寒証の症例腰痛症』等、また伝統漢方研究会会員論文集の学術論文からメディア取材まで幅広い実績もあります。
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