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漢方偉人伝 李時珍(りじちん)
「西漢方薬店 漢方チャンネル」に「漢方偉人伝 李時珍(りじちん)」を公開しました!
本草学を革新した巨人 ― 李時珍の生涯と『本草綱目』の誕生
明代に生き、中国医学界を根底から変えた人物――それが 李時珍(りじちん) です。

官僚ではなく医師への道
1518年、代々医師の家に生まれた李時珍。父は官僚の道を望みましたが、病弱であった彼は医学への情熱を捨てきれず、23歳で医学の道へ進むことを決意しました。数年で湖北一帯の名医と呼ばれるまでになり、皇族からも信頼を寄せられる存在となります。
太医院からの離脱
34歳で朝廷の最高医学機関「太医院」に推薦されますが、中央での生活は性に合わず、わずか1年で帰郷しました。彼の本当の使命は、臨床以上に 本草学の改革 にあったのです。
『本草綱目』の編纂
当時の本草学は長年の増補により誤りや重複が目立ち、実用性に欠けていました。これを憂えた李時珍は、新たな本草学書の編纂を決意します。
- 参考文献800種を調査
- 自ら薬物を収集・実地研究
- 26年の歳月と3度の校訂
こうして完成したのが 『本草綱目』全52巻。薬物1,892種を分類整理し、図版1,100点を添えた大著でした。
出版までの苦難
従来の聖典に訂正を加えたため、当初は強い批判を浴び出版困難となります。しかし理解者の尽力により、1593年ついに出版が実現。直後に李時珍は急逝しましたが、その功績は後世に絶大な影響を残しました。
世界への影響
『本草綱目』は中国国内にとどまらず、日本・朝鮮・ヨーロッパにも伝わり、世界の博物学や薬学の発展に大きく貢献しました。
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この記事を書いた人

西漢方薬店 漢方処方アドバイザー
西 智彦(臨床歴20年)
鍼灸師、マッサージ師の国家資格と医薬品登録販売者の資格を持ち、学術発表症例発表実績として第24回経絡治療学会学術大会東京大会『肝虚寒証の症例腰痛症』等、また伝統漢方研究会会員論文集の学術論文からメディア取材まで幅広い実績もあります。
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