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漢方偉人伝 方有執(ほうゆうしつ)
「西漢方薬店 漢方チャンネル」に「漢方偉人伝 方有執(ほうゆうしつ)」を公開しました!
明代の革新医師 ― 方有執と『傷寒論条辨』
明代の医師 方有執 は、壮絶な人生経験を経て医学史に名を刻んだ人物です。
彼は妻子七人を伝染病で失い、自身も重篤な病に倒れましたが奇跡的に回復しました。
この体験が、彼を医学古典『傷寒論』の研究に没頭させるきっかけとなったのです。

『傷寒論』の再構築
当時の『傷寒論』は王叔和らによる編集の過程で、条文の配列に混乱がありました。
方有執はこれが医師の学習を妨げていると考え、20年をかけて『傷寒論条辨』を完成 させます。
彼は条文を一つひとつ再検討し、独自の順序で再配列する「錯簡重訂」という画期的な作業を行いました。
新しい理論体系 ― 三綱鼎立
方有執の診断理論は 六経弁証 を基盤とし、特に太陽経を重視しました。
さらに、風邪や寒邪が人体の「営気」と「衛気」に及ぼす影響を分析し、
「三綱鼎立」 という新しい診断・治療体系を打ち立てました。
後世への影響
方有執の革新的な研究は、単なる古典整理にとどまらず、
喩昌や張璐など後の名医たちに大きな影響を与えました。
彼は中医学の学術的議論の扉を開き、発展の新たな道を切り拓いたのです。
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この記事を書いた人

西漢方薬店 漢方処方アドバイザー
西 智彦(臨床歴20年)
鍼灸師、マッサージ師の国家資格と医薬品登録販売者の資格を持ち、学術発表症例発表実績として第24回経絡治療学会学術大会東京大会『肝虚寒証の症例腰痛症』等、また伝統漢方研究会会員論文集の学術論文からメディア取材まで幅広い実績もあります。
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