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漢方偉人伝 王肯堂(おうこうどう)
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明代の大臣にして医師 ― 王肯堂の生涯と功績
明代には、官僚としての道よりも医学に情熱を注いだ異色の人物がいました。
その名は 王肯堂(1549–1613)。

官僚から医学者へ
- 江蘇省の官吏の家に生まれ、幼い頃から学問に秀でる
- 17歳、母の病気をきっかけに医学を志す
- 1589年に進士となり、翰林院検討に任じられる
- 倭寇への対応策を上奏するも受け入れられず、辞職して故郷へ帰郷
医学への専念
辞職後は14年間にわたり医学に没頭し、臨床と著述に励みました。
代表作『証治準繩』
- 全44巻、220万字に及ぶ大著
- 各疾病ごとに歴代医家の見解を集大成
- 自身の臨床経験と意見も加え、後世の重要な医学書に
外科と眼科での功績
- 眼窩腫瘍の摘出や耳の再植といった外科手術に成功
- 193種類の眼科疾患 を詳細に記録
- 精密な観察力は現代の眼科学にも通じる
現代に残る遺産
1613年に65歳で没しましたが、王肯堂の業績は今なお医学史に燦然と輝いています。
官僚から医学者へという異色の転身は、病と向き合う真摯な姿勢の象徴ともいえるでしょう。
西漢方薬店ではオンラインでの漢方相談をおこなっております。
自分の体質に合った漢方薬を見つけたい方は、ぜひ一度ご相談ください。

この記事を書いた人

西漢方薬店 漢方処方アドバイザー
西 智彦(臨床歴20年)
鍼灸師、マッサージ師の国家資格と医薬品登録販売者の資格を持ち、学術発表症例発表実績として第24回経絡治療学会学術大会東京大会『肝虚寒証の症例腰痛症』等、また伝統漢方研究会会員論文集の学術論文からメディア取材まで幅広い実績もあります。
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