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漢方偉人伝 李中立(りちゅうりつ)
「西漢方薬店 漢方チャンネル」に「漢方偉人伝 李中立(りちゅうりつ)」を公開しました!
明代の薬物学を変えた『本草原始』と李中立
漢方薬の歴史を紐解く上で欠かせないのが、明の時代に李中立によって著された薬物学の古典 『本草原始』 です。
この書は1612年に完成し、薬草や動物由来の生薬など 508種類の薬物 を詳しく解説した画期的な著作です。

『本草原始』の特徴
『本草原始』の最大の革新は、薬材図譜を初めて導入した点にあります。
李中立は実物をもとに 420枚の薬図 を描き、そのうち 360枚以上が写生図 とされています。
- 根や果実といった 薬用部位に焦点 を当てた図示法
- 本物と偽物を比較できる 識別性の高い図解
- 薬材の産地・形態・気味・主治を詳細に記録
これらの工夫により、薬材を正確に見分けることが可能となり、後世の薬物学研究に大きな影響を与えました。
古典とのつながり
李中立は『神農本草経』や『名医別録』などの古典文献を引用しつつ、各薬物の特性を深く掘り下げています。
そのため、『本草原始』は単なる薬材図鑑ではなく、古典と実証を融合した学術的価値の高い書物となりました。
意義と影響
『本草原始』は、中医学における 薬材学の基礎を築いた書物 として高く評価されており、
薬学のみならず、歴史的・文化的にも重要な遺産です。
西漢方薬店ではオンラインでの漢方相談を行っております。
漢方薬は体質に合って、はじめて効果を発揮します。
自分の症状にどのような漢方薬が合っているか、ぜひ専門家にご相談ください。

この記事を書いた人

西漢方薬店 漢方処方アドバイザー
西 智彦(臨床歴20年)
鍼灸師、マッサージ師の国家資格と医薬品登録販売者の資格を持ち、学術発表症例発表実績として第24回経絡治療学会学術大会東京大会『肝虚寒証の症例腰痛症』等、また伝統漢方研究会会員論文集の学術論文からメディア取材まで幅広い実績もあります。
どうぞお一人で悩まずに、気軽にご相談ください。


