電話でもお気軽にご相談ください 092-724-7061 営業時間9:00~20:00

お知らせ

漢方偉人伝 呉瑭(ごとう)

「西漢方薬店 漢方チャンネル」に「漢方偉人伝 呉瑭(ごとう)」を公開しました!

命を救うために生まれた理論

― 清代の名医・呉瑭と『温病条辨』 ―

恐ろしい感染症が猛威を振るっていた清代中国。
その混乱の中で、中国医学の歴史を大きく塗り替えた人物がいました。

その名は 呉瑭(ごとう)
温病学を完成させた、清代を代表する医学者です。


父の死が医の道への原点となった

呉瑭は19歳のとき、病に苦しむ父を亡くしました。
「なぜ救えなかったのか」
その悔しさが、彼を医道へと向かわせます。

彼は師につく機会に恵まれず、
医学古典を独学で読み解く という道を選びました。

やがて国家的な医学書編纂事業にも携わり、
『黄帝内経』『傷寒論』をはじめとする膨大な古典に深く通じていきます。


疫病の現場で命を救った実践医

当時、感染症(温病・疫病)に対する治療体系は未完成で、
誤った治療によって命を落とす人も少なくありませんでした。

北京で疫病が流行した際、
呉瑭は危険を承知で治療の最前線に立ちます。

その結果、
数十名もの患者を救命した と伝えられています。

一方で、
誤治によって亡くなっていく人々を目の当たりにし、
彼は強く思いました。

「この経験を、後世に残さなければならない」


歴史的名著『温病条辨』の誕生

幾度もの臨床経験と、慎重な推敲を重ねて完成したのが
『温病条辨』 です。

この書は、
それまで混乱していた 外感熱病(感染症) の治療に、
明確な道筋を与えました。


三焦弁証という画期的な発想

呉瑭最大の功績が、
三焦弁証(さんしょうべんしょう) という診断体系です。

  • 上焦:肺・心を中心とした初期段階
  • 中焦:脾胃を中心とした進行段階
  • 下焦:肝腎・血分に及ぶ重症段階

病気を「時間の流れ」と「体内の深さ」で捉えるこの考え方は、
複雑な感染症の治療を可能にしました。


舌診を重視し、診断精度を高めた

呉瑭は、
舌の色・苔・潤い から病の進行度を判断する
舌診を特に重視しました。

これにより、

  • 今どの段階にあるのか
  • 攻めるべきか、守るべきか

を正確に見極められるようになったのです。


命を救うための医学

呉瑭の医学は、
理論のための理論ではありませんでした。

すべては
「一人でも多くの命を救うため」

その救世の志から生まれた温病学と三焦弁証は、
現在もなお中医学の根幹として受け継がれています。


西漢方薬店ではオンラインでの漢方相談をおこなっております。
自分の症状にどのような漢方薬が合っているか、
漢方の専門家にご相談ください。

この記事を書いた人

西漢方薬店 漢方処方アドバイザー 西 智彦(臨床歴20年)

西漢方薬店 漢方処方アドバイザー 
西 智彦(臨床歴20年)

鍼灸師、マッサージ師の国家資格と医薬品登録販売者の資格を持ち、学術発表症例発表実績として第24回経絡治療学会学術大会東京大会『肝虚寒証の症例腰痛症』等、また伝統漢方研究会会員論文集の学術論文からメディア取材まで幅広い実績もあります。
どうぞお一人で悩まずに、気軽にご相談ください。

この著者の記事一覧へ