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漢方偉人伝 陳平伯(ちんへいはく)
「西漢方薬店 漢方チャンネル」に「漢方偉人伝 陳平伯(ちんへいはく)」を公開しました!
未知の感染症にどう立ち向かったのか
― 清代医師・陳平伯と温病学 ―
もしも、現代のようなウイルス感染症が
数百年前の中国で大流行していたとしたら──
当時の医師たちは、いったいどのように病と向き合ったのでしょうか。
清の時代、その問いに真正面から挑んだ医学者がいました。
それが 陳平伯 です。
彼は、感染症・熱性疾患を扱う
**「温病学」**という分野において、
後世に大きな影響を残した人物でした。

感染症の進行を「見える化」した医師
陳平伯の最大の功績は、
『外感温病篇』 という専門書を著したことにあります。
この書物で彼は、
- 病邪が体表から侵入し
- 徐々に体の奥深くへ入り
- 重症化していく過程
を、非常に整理された形で解説しました。
当時は、
「なぜ熱が出るのか」
「なぜ急に悪化するのか」
が分からず、対処が遅れることも多かった時代です。
陳平伯は、
病の進行段階を段階的に捉えることで、
初期から重症化までの流れを誰にでも理解できる形にまとめたのです。
「風温」という画期的な概念
彼の理論の中でも、特に重要なのが
**「風温」**という概念です。
これは、
- 春先に流行しやすい
- 急な発熱
- 喉の痛み
- 頭痛やだるさ
といった、
現代で言えばインフルエンザ様症状に近い病態を指します。
陳平伯はこの風温を、
他の熱病と明確に区別し、
治療法を細かく分類しました。
この考え方により、
「最初に何をすべきか」が明確になったのです。
現代漢方にも生きる治療原則
陳平伯の教えは、
単なる理論ではありませんでした。
- 分かりやすく
- 現場で使える
- 再現性がある
という点で、後世の医師たちにとって
信頼できるガイドラインとなりました。
実は、
現代でもよく使われる漢方薬の考え方の中に、
彼の理論はしっかりと息づいています。
たとえば、
- 喉の痛み
- 急な発熱
に用いられる
「銀翹散」。
この処方の基本思想である
「熱を冷ましながら、外へ逃がす」
という考え方は、
まさに陳平伯が体系化した治療原則そのものです。
古典と現代をつないだ先駆者
陳平伯は、
- 古典医学を尊重しながら
- 新しい感染症の現実に向き合い
- 実践的な治療体系を築いた
極めて先進的な医師でした。
古い理論だけでは対処できなかった熱病に対し、
現代にも通じる治療の土台を築いた先駆者と言えるでしょう。

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漢方の専門家にご相談ください。

この記事を書いた人

西漢方薬店 漢方処方アドバイザー
西 智彦(臨床歴20年)
鍼灸師、マッサージ師の国家資格と医薬品登録販売者の資格を持ち、学術発表症例発表実績として第24回経絡治療学会学術大会東京大会『肝虚寒証の症例腰痛症』等、また伝統漢方研究会会員論文集の学術論文からメディア取材まで幅広い実績もあります。
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