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漢方偉人伝 陸懋修(りくぼうしゅう)
「西漢方薬店 漢方チャンネル」に「漢方偉人伝 陸懋修(りくぼうしゅう)」を公開しました!
流行に背を向け、医学の原点へ
清代後期の巨人・陸懋修の思想

医学の進歩とは、常に新しい理論を追いかけることなのでしょうか。
清代後期、その問いに真正面から異を唱えた医学者がいました。
それが、陸懋修です。
1818年に生まれ、1886年に没した彼は、
九芝、世補斎という号でも知られる人物で、
「古典に立ち返ることこそが革新である」という姿勢を生涯貫きました。

儒学から医学へ
中年で才能を開花させた異色の経歴
陸懋修は、若い頃は官僚を目指して儒学を学んでいました。
しかし中年期に医学へと進路を転じると、
それまで培ってきた思考力と読解力を武器に、一気に頭角を現します。
彼は決して流行の学説に飛びつくことなく、
むしろ医学の原点へと深く潜っていきました。

徹底した古典回帰
医学の本質はどこにあるのか
陸懋修の最大の特徴は、
徹底した古典回帰の姿勢にあります。

彼が拠り所としたのは、
- 黄帝内経
- 傷寒論
といった、中国医学の根幹をなす古典でした。
当時の医学界では、新説や新理論が次々と提唱されていましたが、
彼はそれらを無批判に受け入れることを良しとしませんでした。
千年以上前の古典の中にこそ、
病を治すための普遍的な原理があると確信していたのです。

温病流行への厳格な姿勢
古典で現実の病と戦う
清代後期は、伝染病、いわゆる「温病」が猛威を振るった時代でした。
この状況下で、陸懋修の思想は特に際立ちます。

彼は、
- 曖昧な新説
- 経験則だけに頼る治療
これらを鋭く批判し、
古典理論に基づく厳密な診断と治療を主張しました。
重要なのは、
単に古いものを守ったのではないという点です。
彼は古典を現代に当てはめ、
現実の病に対抗できる武器として再構築していきました。

世補斎医書に残された思想
妥協なき学問の結晶
陸懋修の死後、その思想は息子・陸潤庠によって
世補斎医書
としてまとめられました。
この書は、
- 医学理論を体系化した「前集」
- 古典の誤りを正す「後集」
という二部構成になっており、
彼の妥協を許さない学問姿勢を今に伝えています。

流行よりも真理を選ぶということ
陸懋修の生き方は、
医学に限らず、現代を生きる私たちにも多くの示唆を与えてくれます。
- 新しいものが正しいとは限らない
- 原点を深く理解することで、未来が開ける
流行に流されず、本質を見極める姿勢。
それこそが、彼が後世に残した最大の教えなのかもしれません。
西漢方薬店ではオンラインでの漢方相談をおこなっております。
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この記事を書いた人

西漢方薬店 漢方処方アドバイザー
西 智彦(臨床歴20年)
鍼灸師、マッサージ師の国家資格と医薬品登録販売者の資格を持ち、学術発表症例発表実績として第24回経絡治療学会学術大会東京大会『肝虚寒証の症例腰痛症』等、また伝統漢方研究会会員論文集の学術論文からメディア取材まで幅広い実績もあります。
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