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漢方偉人伝 石寿棠(せきじゅとう)
「西漢方薬店 漢方チャンネル」に「漢方偉人伝 石寿棠(せきじゅとう)」を公開しました!
病気の原因は「乾燥」と「湿気」だけ
清代名医・石寿棠が見抜いた究極理論
実は百五十年以上前の中国に、
「世の中の病気の原因は、たった二つに集約できる」と断言した医師がいました。
その二つとは、
乾燥と湿気。
今回は、清代後期の医学を一段深い次元へ押し上げた重要人物、
**石寿棠(せきじゅとう)**の驚くべき理論を解説します。

石寿棠とはどんな医学者だったのか
石寿棠は、
一八二三年から一八六九年にかけて活躍した清代後期の著名な医学者です。
当時の医学理論をそのまま踏襲するのではなく、
徹底的に掘り下げ、整理し直す姿勢から、
まさに「医学界の深堀り職人」とも言える存在でした。
彼の関心は一貫していました。
それは、
「病気の本質とは何か」という一点です。

病の正体は燥と湿のアンバランス
石寿棠がたどり着いた結論が、
燥湿(そうしつ)のバランス理論です。
彼は数多くの症例を分析し、
病気の原因を突き詰めていく中で、
最終的に以下の二大要因に集約しました。
- 乾燥が強すぎる状態
- 湿気が体内に停滞する状態
このどちらか、あるいは両方が乱れることで、
あらゆる病が生じると考えたのです。

「熱」の正体を二種類に分けた革命的視点
特に彼の理論が光るのが、
伝染病や発熱性疾患の捉え方です。
石寿棠は、
「熱があるから冷やせばいい」という単純な考え方を否定しました。
同じ発熱でも、
- 乾燥を伴うカラカラした熱なのか
- 湿気を含んだジメジメした熱なのか
この見極めが、治療成否を分けると説いたのです。
これは当時としては非常に革新的な視点でした。

集大成『医原』に込められた医学思想
彼が生涯をかけてまとめ上げた集大成が、
**『医原(いげん)』**という書物です。
この本には、
- 人体の基本構造
- 燥と湿の診断ポイント
- 病態ごとの治療原則
が体系的に整理されています。
単なる処方集ではなく、
「なぜそう治すのか」が明確に示された医学書として、
後世の医師たちに多大な影響を与えました。

現代にも通じる燥湿の視点
現代に生きる私たちも、
- 冬の乾燥で喉や肌が不調になる
- 梅雨や夏の湿気で体が重だるくなる
といった経験を日常的にしています。

石寿棠の燥湿理論は、
決して過去の遺物ではありません。
季節や環境に振り回されやすい今だからこそ、
改めて見直す価値のある健康の知恵と言えるでしょう。

西漢方薬店ではオンラインでの漢方相談をおこなっております。
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漢方の専門家にご相談ください。

この記事を書いた人

西漢方薬店 漢方処方アドバイザー
西 智彦(臨床歴20年)
鍼灸師、マッサージ師の国家資格と医薬品登録販売者の資格を持ち、学術発表症例発表実績として第24回経絡治療学会学術大会東京大会『肝虚寒証の症例腰痛症』等、また伝統漢方研究会会員論文集の学術論文からメディア取材まで幅広い実績もあります。
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