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漢方偉人伝 費伯雄(ひはくゆう)

「西漢方薬店 漢方チャンネル」に「漢方偉人伝 費伯雄(ひはくゆう)」を公開しました!

皇帝を癒した医術の核心

清代名医・費伯雄が貫いた「和緩」の医学

皇帝さえも頼ったその医術の秘密は、
強い薬でも、劇的な処置でもありませんでした。

驚くべきことに、その本質は
「穏やかさ」 にあったのです。

今回は、清朝末期に活躍した伝説的な医学家
費伯雄(ひはくゆう) の思想と治療哲学をご紹介します。


文と医を極めた孟河医派の名医

費伯雄は一八〇〇年、
江蘇省の医家に生まれました。

幼少期から儒学を学び、
文章力と教養に恵まれた人物でしたが、
やがて医学の道へと進みます。

彼は 孟河医派 を代表する名医となり、
その名声はついに宮廷へ届きます。


皇帝の失音症を治した医師

費伯雄の名を一躍高めたのが、
道光帝の 失音症 の治療でした。

声が出なくなるこの難病を見事に改善したことで、
彼は「国の名手」という称号を授けられます。

では、なぜ彼の治療はそれほど信頼されたのでしょうか。


治療の核心は「和緩」という思想

その答えが、費伯雄の治療哲学
和緩(わかん) にあります。

和緩とは、

  • 穏やかで
  • 緩やかで
  • 体に無理をかけない

という考え方です。

費伯雄は、

  • 強すぎる薬で病を攻撃すること
  • 過剰な補養で体を押し上げること

このどちらも好みませんでした。


「中庸」こそが治癒への近道

彼が重視したのは、
体全体のバランスを整える 中庸 の医学です。

病とは、
何かが過剰でも、
何かが不足しても生じるもの。

だからこそ、

  • 攻めすぎない
  • 補いすぎない
  • 偏らない

この姿勢こそが、
結果的に体を立て直す最善の道だと考えました。


失われ、そして蘇った名著

費伯雄は自身の医学思想を
『医醇(いじゅん)』という書にまとめました。

しかし悲劇的にも、
この書は戦火によって失われてしまいます。

それでも彼は諦めませんでした。

記憶を頼りに内容を再構成し、
『医醇賸義(いじゅんしょうぎ)』 として
後世に残したのです。

この書には、
無理なく体を整えるための知恵が
丁寧に詰め込まれています。


現代にこそ必要な「和緩」の医学

強い刺激
即効性
過剰な対処

そうしたものに囲まれた現代社会において、
費伯雄の「和緩」の精神は、
むしろ今こそ見直されるべき考え方かもしれません。

無理に変えようとせず、
静かに整える。

その積み重ねが、
本当の回復につながる。

名医・費伯雄の教えは、
現代を生きる私たちにも
深い示唆を与えてくれます。


西漢方薬店ではオンラインでの漢方相談をおこなっております。
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漢方の専門家にご相談ください。

この記事を書いた人

西漢方薬店 漢方処方アドバイザー 西 智彦(臨床歴20年)

西漢方薬店 漢方処方アドバイザー 
西 智彦(臨床歴20年)

鍼灸師、マッサージ師の国家資格と医薬品登録販売者の資格を持ち、学術発表症例発表実績として第24回経絡治療学会学術大会東京大会『肝虚寒証の症例腰痛症』等、また伝統漢方研究会会員論文集の学術論文からメディア取材まで幅広い実績もあります。
どうぞお一人で悩まずに、気軽にご相談ください。

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