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漢方コラム

夏バテと夏うつ・・夏の疲れにご用心

残暑が厳しいと夏の疲れがどっと出てしまい、身体だけでなくメンタル面でも不調が続いてしまうことがあります。

いわゆる「夏バテ」だろうと軽く考えてしまう方が多いのですが、もしかすると季節性の「夏うつ」を発症している可能性もあります。

もし夏うつだった場合は、そのまま放置してしまうとより症状が深刻になることもあります。

そこで今回は「夏うつ」のことを理解し、体調を改善する方向に向かうためのヒントをご紹介します。

夏うつとは?

「夏うつ」とは、夏季に発症する食欲低下や不眠などの不調が現れる季節性感情障害のうつ病です。生活に大きな変化がないにも関わらず、5〜9月頃に発症しやすいことが特徴です。

夏バテとの違い

夏バテの場合、夏の暑さにより体に疲れが蓄積され「なんとなくだるい」「疲れが取れにくい」など身体的な疲労感を強く感じます。

一方、季節性感情障害の夏うつの場合は身体的な疲労感に加え

・食欲低下

・不眠

・気分の落ち込み

・不安感

・精神的不調

などメンタル面での症状があります。

また、女性ホルモンの影響から男性より女性が発症しやすいと言われています。

夏バテととても似ている症状で周囲や本人も気づきにくいのですが、不眠や不安感が強く現れます。少しでもおかしいなと感じたら「夏うつ」を疑ってみてください。

夏うつの要因

夏うつは、高温多湿の夏の気温や冷房と屋外との気温差など、暑さによるストレスや自律神経の乱れからくる体調不良がきっかけでうつ状態を引き起こすと考えられています。

また、生活環境が変わりやすい3月、4月の疲れが完全に取れていない状態のまま、多くの人が夏を迎えてしまいます。日々の疲れがどんどん蓄積された上に夏特有のイレギュラーな予定が入ってしまい、知らず知らずのうちに疲労を溜め込んでしまいます。そして夏の暑さによる疲れがトドメとなり、夏うつの引き金になってしまうのです。

疲れが溜まり過ぎてしまうと交感神経が高まり「過覚醒状態」になってしまうことで、心身の疲労困憊が起きています。

「過覚醒状態」になると全ての感覚が過敏になってしまうため、ストレスや痛み、疲れなどがいつも以上に感じやすくなり、常に脳がリラックスできない状態になってしまい、不眠の症状も深刻に現れます。

夏うつの改善方法

では、夏うつを改善するにはどうしたら良いのでしょうか?

休息を取る

夏うつは疲れの蓄積がきっかけになることが多いので、まずはストレスの状態でしっかり休息を取るよう心がけましょう。

また、夏は人と会ったり、遠出するようなイベントが多いのですが、このようなアクティブな行動にストレスを感じている場合は、マッサージなどリラックスできる方法がおすすめです。

日差しを浴びすぎない

夏の強い日差しは体に負担をかけるため、屋外での活動が長時間にならないよう調整してください。ですが一日中家の中に引きこもってしまい、日差しを浴びないと体内時計が狂ってしまい不眠の悪循環を引き起こしてしまいます。睡眠の質を良くするためも、朝の涼しい時間に日差しを浴びるようにしましょう。

規則正しい食生活を心がける

夏うつになると、食欲不振になってしまい食生活が乱れてしまい栄養バランスも崩れやすくなってしまいます。

つい忙しい時や食欲がない時は朝ごはんを抜いてしまったり、簡単なインスタント食品などで済ませてしまいがちですが、1日3食、栄養バランスを意識した食事をすることが重要です。

また、夏はタンパク質を消耗しやすいため肉類、魚介類、豆類、卵、乳製品などの食材を意識して食べるようにしましょう。

漢方を取り入れる

休息や規則正しい食生活に加えて漢方の力を借りるのも一つの方法です。

漢方薬は同じ症状であったとしても一人一人の症状を聞き処方するので、決まった薬があるのではありませんが、今回は代表的なものをいくつか紹介します。

メンタル症状に使える漢方薬

・半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)

不安感や緊張感、ストレスを感じ、咳払いが増えるなど喉に違和感がある人向けの漢方薬です。漢方における「気・血・水」の中の「気」は疲労やストレスがあると巡りが滞ってしまいます。そのため、喉に何か詰まったような感じがします。

・酸棗仁湯(さんそうにんとう)

精神を落ち着かせ、眠りを誘う働きがあり、体力が低下し心身ともに疲労している人に用いられる漢方薬です。

精神を安定させる「知母(チモ)」や「茯苓(ブクリョウ)」などの生薬で構成されていて、神経の昂りを沈め、熟睡できるよう働きかけます。

・加味逍遙散(かみしょうようさん)

自律神経失調に伴う不安や不眠などの症状やのぼせ感や肩こり、疲れやすい時に用いられる漢方薬です。

女性特有の症状にも効くので、女性の精神神経症状に効果があります。

夏バテに使える漢方薬

・清暑益気湯(せいしょえっきとう)

夏の暑さで弱った胃腸や体力の回復に効きます。夏になると食欲不振や下痢などで痩せてしまい、火照りが気になる症状に用いられます。

滋養強壮作用がある「人参(ニンジン)」や水分循環を良くする「蒼朮(ソウジュツ)」、​​健胃・消化作用のある「陳皮(チンピ)」などの生薬で構成されています。

・補中益気湯(ほちゅうえっきとう)

胃腸の働きを整えて元気を補う作用があり、夏だけでなく一年中用いられる漢方薬です。

気力、体力、食欲が落ちた時に適しているので、夏バテで体力が消耗されている時にはピッタリです。

滋養強壮作用がある「人参(ニンジン)」や血行をよくして貧血症状を改善する「当帰(トウキ)」、胃腸の働きをよくする「陳皮(チンピ)や「生姜(ショウガ)」などの生薬で構成されています。

・六君子湯(りっくんしとう)

食欲不振や胃腸の調子を良くしたい人に用いられる漢方薬です。

主に、「気・血・水」の中の「気」が少なくなり、胃もたれや胃痛、胸焼けなどのトラブルを起こしている時に処方されます。

水の巡りを良くする「白朮(ビャクジュツ)」や気を巡らせ胃腸の働きを良くする「半夏(はんげ)」などの生薬で構成されています。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

年々、夏の暑さはより厳しくなりゲリラ豪雨や台風など気候や気圧の変化によっても体調を崩しやすくなってきています。

長引く体調不良や不眠を「夏バテ」だろうと軽く考えてしまうのではなく、もしかすると「夏うつ」かもしれないとアンテナを張って気をつけてみてください。

生活習慣の改善だけではメンタル面での不調が回復しない方は、ぜひ一度漢方薬を取り入れることを検討してみてください。漢方はまだ病気になっていない「未病」の時から始めることができ、不調の根本的な要因にアプローチし、徐々にですが確実に体質を改善することにつながってきます。

同じような症状に見えても一人一人抱えている不調は微妙に違っているので、専門家に相談しながら自分にあった漢方薬を見つけ、夏を乗り切ってください。

体からの小さなSOSを感じたら・・・・

ぜひ一度、西漢方薬店にご相談ください。

どうぞお一人で悩まずに、一緒に改善していきましょう。

この記事を書いた人

西漢方薬店 漢方処方アドバイザー 西 智彦

西漢方薬店 漢方処方アドバイザー 
西 智彦

鍼灸師、マッサージ師の国家資格と医薬品登録販売者の資格を持つ。
臨床歴17年の経験を活かし、子供からご高齢の方々の幅広い世代のお悩み、病気の改善のお手伝いをさせていただきます。
どうぞお一人で悩まずに、気軽にご相談ください。

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