お知らせ
東洋医学で解く!少陰病の恐怖
「西漢方薬店 漢方チャンネル」に「東洋医学で解く!少陰病の恐怖」を公開しました!
風邪の最終局面へ。生命エネルギーが尽きかける「少陰病」とは
風邪が長引き、体力が限界まで落ちてしまうことがあります。
東洋医学では、この極めて深刻な状態を「少陰病(しょういんびょう)」と呼びます。

六経病証における第5ステージにあたり、生命力そのものが大きく低下した状態と考えられています。
今回は、この少陰病について詳しく解説します。

正気が尽き、生命力が大きく低下した状態
少陰病とは、体を守る力である「正気」が著しく衰え、病気の勢いに押されてしまった状態です。
これまで病気と戦ってきた体はエネルギーを使い果たし、自力で回復する力も弱くなっています。
特に大きな特徴は、体を温める根本的なエネルギーである「陽気」が不足することです。
そのため、多くの場合は体の芯から冷え切る「虚寒証」として現れます。
しかし一方で、体を潤す「陰液」が枯渇すると、乾燥による熱が生じる「虚熱証」として現れることもあります。
同じ少陰病でも、現れる症状は大きく異なるのです。

冷えが主体となる「虚寒証」
少陰病で最も多く見られるのが、虚寒証です。
全身を温める力が失われるため、強い悪寒を感じ、手足は氷のように冷たくなります。
脈は細く弱く、力なく触れるのが特徴です。
また、胃腸の働きも著しく低下するため、食欲がなくなり、食べた物を十分に消化できず、そのまま下痢として排出してしまうこともあります。
全身の活力が失われ、起き上がることさえつらいほどの強い倦怠感を伴うことも少なくありません。
潤いが失われる「虚熱証」
一方で、体の潤いが極端に不足すると、虚熱証という状態になります。
これは体に十分な水分がないため、まるで空焚きのように熱だけがこもってしまう状態です。
喉は強く渇き、胸のあたりに熱感や不快感を覚えます。
イライラしやすくなり、体は疲れているのに落ち着いて眠ることができません。
一見すると熱証のように見えますが、実際には生命力が不足して起こる熱であり、陽明病のような実熱とは本質的に異なります。
少陰病で大切なのは「補う治療」
少陰病まで進行すると、体は自力で病気と戦う余力をほとんど失っています。
そのため、太陽病のように汗をかかせたり、陽明病のように熱を強く冷ましたりする治療は適していません。
この段階で最も重要なのは、失われた生命エネルギーや体の潤いを補い、体を立て直すことです。
冷えが強ければ体を温め、潤いが不足していれば必要な水分を補いながら、弱った体を少しずつ回復へ導いていきます。
六経病証の中でも最も注意が必要な段階
少陰病は、六経病証の中でも生命力の低下が最も顕著に現れる重要なステージです。
強い冷えや極度の倦怠感、あるいは乾燥によるほてりや不眠など、一見正反対に見える症状も、生命エネルギーの不足という共通した背景から起こっています。
東洋医学では、この段階では邪気を攻撃することよりも、弱った体を守り、生命力を回復させることを最優先に考えるのです。
西漢方薬店ではオンラインでの漢方相談をおこなっております。
自分の症状にどのような漢方薬が合っているか、漢方の専門家にご相談ください。

この記事を書いた人

西漢方薬店 漢方処方アドバイザー
西 智彦(臨床歴20年)
鍼灸師、マッサージ師の国家資格と医薬品登録販売者の資格を持ち、学術発表症例発表実績として第24回経絡治療学会学術大会東京大会『肝虚寒証の症例腰痛症』等、また伝統漢方研究会会員論文集の学術論文からメディア取材まで幅広い実績もあります。
どうぞお一人で悩まずに、気軽にご相談ください。


