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六経の最終章:厥陰病の正体

「西漢方薬店 漢方チャンネル」に「六経の最終章:厥陰病の正体」を公開しました!

熱いのに手足は氷のように冷たい。風邪の最終段階「厥陰病」とは

体の抵抗力が尽き果てると、体の中では「熱」と「冷え」が同時に存在するという、一見信じがたい状態が起こることがあります。

東洋医学で風邪の進行を説明する「六経病証」。

今回は、その最終ステージである「厥陰病(けついんびょう)」について解説します。

病気が極限まで進行した時、体の中では何が起きているのでしょうか。

六経病証の最後に現れる「厥陰病」

厥陰病とは、体を守る力である「正気」が邪気に押し負け、生命活動を支える陰と陽のバランスが大きく崩れた状態です。

三陰病の最後に位置する病態であり、六経病証の終着点ともいえる段階です。

ここまで進行すると、体を温める「陽」と、体を潤す「陰」が正常に働かなくなり、全身のバランスが大きく乱れてしまいます。

その結果、非常に矛盾した症状が同時に現れることが、この病態最大の特徴です。

熱と冷えが同時に現れる「上熱下寒」

厥陰病を代表する症状が「上熱下寒(じょうねつげかん)」です。

文字どおり、上半身は熱く、下半身は冷えるという状態です。

上半身では、喉の強い渇きや胸の熱感、胸の痛み、吐き気など、熱証の症状が現れます。

さらに、お腹は空いているのに全く食べることができないという特徴的な症状が見られることもあります。

一方で、下半身では血液やエネルギーが十分に巡らず、手足は氷のように冷たくなります。

熱と冷えという相反する症状が同時に存在することこそ、厥陰病の複雑さを表しています。

回復の兆しを見極める重要なポイント

東洋医学では、この段階で「熱」と「冷え」のどちらが優勢かを重要な判断材料とします。

もし手足が冷えている時間よりも、熱を感じる時間の方が長くなってきた場合、それは体を温める陽気が回復し始めているサインと考えられます。

これは「陰が極まりて陽に転ずる」という状態であり、回復へ向かう希望の兆しとされています。

反対に、冷えが長時間続き、手足の冷たさが改善しない場合は、生命力がさらに低下している可能性があり、非常に注意が必要な状態と考えられます。

六経病証の最終決戦

厥陰病は、六経病証の中でも最も複雑で重篤な病態です。

熱だけでもなく、冷えだけでもなく、その両方が同時に存在することで、体は最後の力を振り絞って病気と向き合っています。

東洋医学では、このわずかな変化を丁寧に観察し、回復へ向かう兆しなのか、それともさらに注意が必要な状態なのかを慎重に見極めます。

だからこそ、厥陰病は体のエネルギーが最後の攻防を繰り広げる「最終決戦」の段階と考えられているのです。

西漢方薬店ではオンラインでの漢方相談をおこなっております。

自分の症状にどのような漢方薬が合っているか、漢方の専門家にご相談ください。

この記事を書いた人

西漢方薬店 漢方処方アドバイザー 西 智彦(臨床歴20年)

西漢方薬店 漢方処方アドバイザー 
西 智彦(臨床歴20年)

鍼灸師、マッサージ師の国家資格と医薬品登録販売者の資格を持ち、学術発表症例発表実績として第24回経絡治療学会学術大会東京大会『肝虚寒証の症例腰痛症』等、また伝統漢方研究会会員論文集の学術論文からメディア取材まで幅広い実績もあります。
どうぞお一人で悩まずに、気軽にご相談ください。

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