電話でもお気軽にご相談ください 092-724-7061 営業時間9:00~20:00

お知らせ

東洋医学の極意「標本」で根本治療!

「西漢方薬店 漢方チャンネル」に「東洋医学の極意「標本」で根本治療!」を公開しました!

症状を抑えるだけでは不十分?東洋医学の「標本」が教える根本治療の考え方

つらい症状が現れた時、多くの方は「とにかく今の症状を抑えたい」と考えるのではないでしょうか。

頭が痛ければ痛み止めを飲み、胃がもたれれば胃薬を使う。

もちろん、苦痛を和らげることはとても大切です。

しかし、症状だけを一時的に抑えても、その原因が残ったままであれば、同じ不調を繰り返してしまうことがあります。

東洋医学では、表面に現れた症状と、その奥にある根本原因を分けて考えます。

それが「標本(ひょうほん)」という重要な考え方です。

「標」と「本」は何を意味するのか

東洋医学には、「治療は必ず本に求む」という大原則があります。

ここでいう「本」とは、病気を引き起こしている根本的な原因を指します。

一方の「標」とは、その結果として表面に現れている症状のことです。

木に例えると、「本」は地中にある根や幹、「標」は枝葉にあたります。

葉が枯れているからといって、葉だけを取り替えても根が弱ったままでは、再び同じ状態になってしまいます。

そのため東洋医学では、目に見える症状だけにとらわれず、

「なぜこの症状が起こったのか」

「体のどこに本当の問題があるのか」

を見極めることが重要だと考えます。

人体が「本」で、病気が「標」

標本の一つ目の捉え方は、人体と病気の関係です。

東洋医学では、人間の体そのものを「本」、そこに現れた病気を「標」と考える場合があります。

病気だけを攻撃的に抑え込むのではなく、体が本来持っている回復力を助け、健康な状態へ戻していくことを重視するのです。

例えば、風邪をひきやすい方に対して、その都度症状だけを抑えるのではなく、体力や胃腸の働きを整え、病気に負けにくい体をつくることを目指します。

このように、体の土台を整える治療を「本治(ほんち)」と呼びます。

原因が「本」で、症状が「標」

二つ目は、病気の原因と症状の関係です。

病気を引き起こしている原因が「本」で、その結果として現れた不調が「標」となります。

例えば、胃の痛みや食欲不振が続いている方がいたとします。

一見すると胃だけの問題に思えますが、東洋医学では、強いストレスによって「肝」の働きが乱れ、それが胃腸の働きを妨げている可能性も考えます。

この場合、胃の症状だけを抑えても、根本にあるストレスや気の滞りが改善されなければ、不調は何度も繰り返されるかもしれません。

そこで、胃を整えるだけでなく、肝の働きを調え、気の巡りを改善する治療が必要になります。

これが、標だけでなく本を見つめるということです。

先に起きた病気が「本」、後から現れた病気が「標」

三つ目は、病気が起こった順番によって標本を判断する考え方です。

最初に発生した病気を「本」、その影響によって後から起こった不調を「標」と捉えます。

例えば、先に肺の働きが低下し、その後に大腸の不調が現れたとします。

東洋医学では肺と大腸には深い関係があると考えるため、大腸の症状だけを治療するのではなく、根本にある肺の状態を整えることが重要になります。

肺の働きが回復することで、結果として大腸の不調も改善へ向かう可能性があるのです。

緊急時には「標」を先に治す

東洋医学では根本治療を重視しますが、どのような場合でも本を優先するわけではありません。

そこには、

「急なればその標を治し、緩なればその本を治す」

という原則があります。

症状が急激で重く、命に関わる可能性がある場合には、まず目の前の危険な症状を抑えることを優先します。

これを「標治(ひょうち)」と呼びます。

例えば、慢性的な肝臓の病気が原因で大量の腹水がたまり、呼吸や生命に危険が及んでいる場合です。

この時に根本原因の治療だけをゆっくり行っていては、間に合わないことがあります。

まず腹水などの緊急症状に対処し、危険な状態を脱してから、根本となる病気の治療へ移っていくのです。

根本と症状を同時に治す「標本同治」

実際の治療では、「本」と「標」のどちらか一方だけを治療すればよいとは限りません。

根本原因を整えながら、患者さんが今抱えているつらい症状も同時に和らげる必要がある場合があります。

このような方法を「標本同治(ひょうほんどうち)」と呼びます。

例えば、体力不足によって慢性的な咳が続いている場合、体力を補う本治を行いながら、咳や痰を和らげる標治も同時に進めることがあります。

根本だけを見て現在の苦痛を放置するのでもなく、症状だけを抑えて原因を残すのでもありません。

その時の体の状態に応じて、両方を適切に組み合わせることが大切なのです。

症状の奥にある原因を見つめる

東洋医学の「標本」は、症状だけではなく、その症状が起きた背景まで含めて体を理解するための考え方です。

同じ胃痛や頭痛であっても、原因は体質や生活習慣、精神的な負担によって異なります。

そのため、目に見える症状だけで治療法を決めるのではなく、

「何が根本にあるのか」

「今は本と標のどちらを優先すべきなのか」

を丁寧に見極める必要があります。

つらい症状を和らげることは大切です。

しかし、同じ不調を繰り返さないためには、その奥にある原因にも目を向けなければなりません。

表面的な症状だけにとらわれず、体全体の状態を見つめること。

それが、東洋医学が考える本当の健康への第一歩なのです。

西漢方薬店ではオンラインでの漢方相談をおこなっております。

自分の症状にどのような漢方薬が合っているか、漢方の専門家にご相談ください。

この記事を書いた人

西漢方薬店 漢方処方アドバイザー 西 智彦(臨床歴20年)

西漢方薬店 漢方処方アドバイザー 
西 智彦(臨床歴20年)

鍼灸師、マッサージ師の国家資格と医薬品登録販売者の資格を持ち、学術発表症例発表実績として第24回経絡治療学会学術大会東京大会『肝虚寒証の症例腰痛症』等、また伝統漢方研究会会員論文集の学術論文からメディア取材まで幅広い実績もあります。
どうぞお一人で悩まずに、気軽にご相談ください。

この著者の記事一覧へ