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お腹まわりの頑固な脂肪と便秘に【防風通聖散】
「西漢方薬店 漢方チャンネル」に「お腹まわりの頑固な脂肪と便秘に【防風通聖散】」を公開しました!
防風通聖散とは?お腹まわりの頑固な脂肪と便秘に使われる漢方薬
お腹周りの頑固な脂肪。
何を試しても変わらないと、諦めていませんか?
実はその悩み、体内に溜まった「臓毒(ぞうどく)」が原因かもしれません。
今回は、体に蓄積された老廃物や過剰な熱を、体のあらゆる出口から排出する漢方薬「防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん)」について解説します。


防風通聖散が合うのは「がっちりタイプ」
まず結論から言うと、この漢方薬は体力があり食欲旺盛で、お腹に固い皮下脂肪がついた「がっちりタイプ」の方に向いています。
専門的には「実証(じっしょう)」と呼ばれる体質で、暴飲暴食などによって体の中と外の両方に熱がこもっている状態と考えられています。


こんなサインはありませんか?
・おへその周りを押すと、硬く張っている(太鼓腹)
・慢性的な便秘がある
・顔がのぼせやすく、暑がり
・舌を見ると、黄色い苔が厚くついている
いくつも当てはまる場合は、防風通聖散が合う可能性があります。

秘密は18種類の生薬の組み合わせ
ではなぜ、防風通聖散はこれほど強力に「出す」働きを発揮するのでしょうか。
その秘密は、18種類もの生薬を組み合わせた絶妙な処方内容にあります。
この処方は、大きく分けて3つの方向から、体内に溜まったものを出すように設計されています。


「汗・便・尿」の3つのルートから出す
まず、麻黄(まおう)や防風(ぼうふう)などが、汗と共に体表の熱を発散させます。
次に、大黄(だいおう)や芒硝(ぼうしょう)が、腸に溜まった老廃物を便として排出し、便秘を解消します。
そして、石膏(せっこう)や滑石(かっせき)などが体の熱を冷ましながら、余分な水分を尿として出す働きを助けます。
このように、汗・便・尿という3つのルートから出すことで、全身の巡りを整えていきます。



体力を守る「守り」の生薬も入っている
さらに、当帰(とうき)や芍薬(しゃくやく)といった生薬が、出す過程で体力が消耗しないよう、血や胃腸の働きを守ってくれるのも大きな特徴です。
攻めるだけでなく守りも固めている、漢方ならではの処方設計です。


研究で報告されている働き
近年の研究では、基礎代謝を上げて脂肪燃焼を助ける働きや、内臓脂肪を減らす作用も報告されています。
ただし、漢方薬だけで体重が大きく減るものではありません。食事や生活習慣の見直しと合わせることが大切です。


似た漢方との使い分け
同じく肥満や便秘に使われる漢方薬にも、いくつか種類があるため注意が必要です。
・大柴胡湯(だいさいことう):ストレスによる過食で、みぞおちから脇腹にかけて張る
・桃核承気湯(とうかくじょうきとう):生理トラブルに伴うイライラやのぼせが強い
・防已黄耆湯(ぼういおうぎとう):色白で筋肉が柔らかい「水太り」タイプ
防已黄耆湯は、防風通聖散とは正反対の体質の方に用いられる処方です。





服用上の注意
防風通聖散には、麻黄や大黄が含まれています。
体力のない方、胃腸の弱い方、汗をかきやすい方には向きません。
高血圧や心臓の病気のある方、妊娠中・授乳中の方、ほかにお薬を飲んでいる方は、服用前に専門家にご相談ください。
症状が続く場合は医療機関での確認も大切
急な体重の増加や便通の変化には、ほかの病気が隠れていることもあります。
特に、
・便秘が長く続いている
・血便や黒い便が出る
・むくみや息切れがある
・体重が急に増えた、または減った
といった場合には、医療機関で確認することが大切です。
まとめ
防風通聖散は、体力があり食欲旺盛な「がっちりタイプ」の方の、お腹まわりの脂肪や便秘に用いられる漢方薬です。
18種類の生薬が、汗・便・尿の3つのルートから体にこもった熱や老廃物を出し、当帰・芍薬などが体力を守ります。
ご自身の体質やお腹の張り方をよく観察して、合った漢方を選ぶことが大切です。


西漢方薬店ではオンラインでの漢方相談をおこなっております。
自分の症状にどのような漢方薬が合っているか、漢方の専門家にご相談ください。

この記事を書いた人

西漢方薬店 漢方処方アドバイザー
西 智彦(臨床歴20年)
鍼灸師、マッサージ師の国家資格と医薬品登録販売者の資格を持ち、学術発表症例発表実績として第24回経絡治療学会学術大会東京大会『肝虚寒証の症例腰痛症』等、また伝統漢方研究会会員論文集の学術論文からメディア取材まで幅広い実績もあります。
どうぞお一人で悩まずに、気軽にご相談ください。


