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㊻七物降下湯の解説
「西漢方薬店 漢方チャンネル」に「㊻七物降下湯の解説」を公開しました!
高血圧に悩む方に注目の漢方薬「七物降下湯」
高血圧にお悩みの方に朗報です。「七物降下湯(しちもつこうかとう)」という漢方薬が、注目を集めています。この処方は、漢方医学の巨匠である大塚敬節先生が、自身の高血圧治療のために開発した比較的新しい処方です。
七物降下湯の特徴と効果
七物降下湯は、以下のような高血圧の症状に対して効果が期待されます:
- のぼせ: 頭や顔がほてる感じ。
- 肩こり: 特に肩や首周りに張りや痛みが生じる状態。
- 耳鳴り: 耳の中での鳴るような音がすること。
- 頭重感: 頭が重いと感じる状態。
また、七物降下湯は、高血圧以外にも以下のような症状や疾患に応用されています:
- 脳動脈硬化症: 脳の動脈に硬化が生じ、血流が滞りやすくなる状態。
- 片頭痛: 片側に強い痛みが走る頭痛。
- 自律神経失調症: 自律神経のバランスが崩れ、様々な身体的・精神的症状が現れる状態。
七物降下湯の成分
七物降下湯は、「四物湯」を基礎にして、以下の7つの生薬が配合されています:
- 当帰(とうき): 血行を促進し、血の巡りを改善。
- 川芎(せんきゅう): 血液循環を促進し、痛みを和らげる。
- 芍薬(しゃくやく): 筋肉の緊張を和らげ、痛みを軽減。
- 地黄(じおう): 血液を補い、身体を潤す。
- 釣藤鈎(ちょうとうこう): 血圧を安定させ、頭痛を和らげる。
- 黄耆(おうぎ): 免疫力を高め、体力を補う。
- 黄柏(おうばく): 炎症を抑え、抗菌作用がある。
これらの生薬が組み合わさることで、虚弱体質でありながら胃腸の働きが比較的良い人に向けた高血圧治療が可能となります。
臨床効果と応用範囲
臨床報告によると、七物降下湯は高血圧切迫症に対しても有効であり、動物実験でも腎保護効果が確認されています。これにより、単に血圧を下げるだけでなく、腎臓の健康維持にも寄与することが期待されています。
漢方薬の選択の重要性
七物降下湯は、体質に合った場合に特に効果を発揮します。高血圧の治療においては、個々の体質や随伴症状に応じて最適な漢方薬を選ぶことが非常に重要です。
最も効果的な治療を受けるためには、自分の症状や体質に合った漢方薬を選択することが必要です。自分に最適な処方を見つけるために、漢方の専門家に相談することをお勧めします。