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冷え性のおすすめ漢方
「西漢方薬店 漢方チャンネル」に「冷え性のおすすめ漢方」を公開しました!
冷え性に効果的な漢方薬とは?
冷え性は、血行不良や代謝の低下、自律神経の乱れなどが原因で起こり、特に女性に多い症状の一つです。手足の冷えや内臓の冷え、全身の冷えなど、人によってさまざまな症状が現れます。漢方では、冷え性の改善を目的に、血流を促し、体を温める処方が多数あります。今回は、冷え性に効果的な漢方薬をご紹介します。

冷え性の主な原因
冷え性の原因は一つではなく、以下のような要因が複合的に関係しています。
- 血行不良:血流が滞ると、体の末端まで十分な血液が行き渡らず、冷えを感じる。
- 代謝の低下:基礎代謝が低いと、体内で熱を作り出す力が弱くなる。
- 自律神経の乱れ:自律神経が乱れると、血管の収縮や拡張のコントロールがうまくいかず、冷えを引き起こす。
- ホルモンバランスの乱れ:女性ホルモンの変動により、体温調節が難しくなる。
- 水分代謝の異常:体内の水分が適切に巡らないと、余分な水分が体を冷やす。

冷え性に効果的な漢方薬
1. 手足の冷えには「当帰四逆加呉茱萸生姜湯」
血の巡りを良くし、末端の冷えを改善する漢方薬です。特に冷えが強く、しもやけになりやすい人に適しています。

2. 消化機能を高めながら体を温める「人参湯」
胃腸の働きを整え、体内のエネルギーを増やすことで、冷えの改善が期待できます。

3. むくみを伴う冷えには「真武湯」
水分代謝を調整し、冷えとともにむくみが気になる方に適しています。

4. 胃の冷えや頭痛を伴う場合は「呉茱萸湯」
胃腸の冷えによる腹痛や、冷えによる頭痛がある方に用いられます。

5. 胃腸が弱く、冷えがある場合は「附子理中湯」
特に体力が落ちていると感じる方や、慢性的な冷えに悩む方に向いています。

6. 疲労感や貧血を伴う冷えには「十全大補湯」
血の巡りを良くし、体力の回復を助ける漢方薬です。

7. 下半身の冷えには「温経湯」
血流を改善し、特に冷えが下半身に集中している場合に用いられます。

8. 体力が低下して冷えがある場合は「麻黄附子細辛湯」
虚弱体質の方や、高齢者の冷えに適しています。

9. 血の巡りが悪い場合は「当帰建中湯」
冷えとともに貧血傾向がある方に向いており、体を温めながら血流を促します。

10. 内部が冷えている場合は「桂枝加芍薬湯」
体の内側が冷えて、胃腸の調子が悪い方に適しています。

漢方薬の選び方と注意点
漢方薬は体質や症状に合わせて選ぶことが重要です。冷え性といっても、個人の体質によって適切な処方が異なります。そのため、自己判断での服用は避け、専門家に相談することをおすすめします。

生活習慣の改善も大切
漢方薬とともに、以下のような生活習慣を取り入れることで、冷え性の改善がより効果的になります。
- 適度な運動:血行を促進するため、ウォーキングやストレッチを習慣にする。
- 温かい食事:生野菜や冷たい飲み物を控え、温かい食事を心がける。
- ストレス管理:自律神経を整えるため、リラックスできる時間を作る。
- 入浴:ぬるめのお湯にじっくり浸かることで、血行を促進する。
まとめ
冷え性の改善には、漢方薬を活用しながら、生活習慣の見直しも重要です。適切な漢方薬を選び、体質に合った治療を行うことで、冷え性を根本から改善することが可能です。漢方薬は体質に合って、はじめて効果を発揮します。自分の症状にどのような漢方薬が合っているか、漢方の専門家にご相談ください。
この記事を書いた人

西漢方薬店 漢方処方アドバイザー
西 智彦(臨床歴20年)
鍼灸師、マッサージ師の国家資格と医薬品登録販売者の資格を持ち、学術発表症例発表実績として第24回経絡治療学会学術大会東京大会『肝虚寒証の症例腰痛症』等、また伝統漢方研究会会員論文集の学術論文からメディア取材まで幅広い実績もあります。
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