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過活動膀胱のおすすめ漢方

「西漢方薬店 漢方チャンネル」に「過活動膀胱のおすすめ漢方」を公開しました!

過活動膀胱の漢方治療:体質に合わせた処方の選び方

過活動膀胱は、頻尿や尿意切迫感などの不快な症状を引き起こし、日常生活に支障をきたすことがあります。西洋医学では抗コリン薬などを用いた治療が一般的ですが、漢方薬を活用することで、より根本的な体質改善が期待できます。ここでは、過活動膀胱に対する代表的な漢方薬と、その選び方についてご紹介します。

漢方薬による過活動膀胱の治療

1. 清心蓮子飲(せいしんれんしいん)

頻尿や排尿痛に加えて、イライラや不眠といった精神的な不調を伴う場合に適しています。心身のバランスを整えながら、尿トラブルの改善を図ります。

2. 猪苓湯(ちょれいとう)

排尿困難や膀胱の炎症がある場合に用いられます。利水作用があり、膀胱に溜まった余分な水分を排出することで、症状を改善します。

3. 五淋散(ごりんさん)

血液と水分の滞りが原因となる頻尿に適しています。特に、炎症による痛みや違和感がある場合に効果を発揮します。

4. 八味地黄丸(はちみじおうがん)

夜間頻尿や腰の脱力感を伴う場合に使用される代表的な処方です。加齢や体力の低下による腎虚を改善し、排尿機能をサポートします。

5. 六味丸(ろくみがん)

腎虚の症状があり、口渇や手足の熱感がある方に適しています。腎の陰陽バランスを整えることで、膀胱の機能を正常化します。

6. 苓桂朮甘湯(りょうけいじゅつかんとう)

めまいや動悸を伴う水毒(体内の余分な水分が停滞する状態)の改善に役立ちます。自律神経の調整作用も期待できます。

漢方薬の選び方

漢方治療では、症状の表れ方だけでなく、体質や体内のバランスを総合的に判断することが重要です。具体的には、以下のポイントを考慮して処方を決定します。

  • 寒熱のバランス(体が冷えやすいか、のぼせやすいか)
  • 虚実の状態(体力があるか、衰えているか)
  • 水毒の有無(体内の水分が過剰か、不足しているか)
  • 腎虚の程度(加齢や疲労による腎の衰えがあるか)

専門家への相談をおすすめします

過活動膀胱に対する漢方治療は、単に症状を抑えるだけでなく、体質を整えることで根本的な改善を目指します。しかし、個々の体質に合わない漢方薬を服用すると、十分な効果が得られないだけでなく、副作用が出る可能性もあります。そのため、必ず漢方の専門家に相談し、自分に合った処方を選ぶことが大切です。

漢方薬は体質に合って、はじめて効果を発揮します。自分の症状にどのような漢方薬が適しているか、専門家と一緒に見極めましょう。

この記事を書いた人

西漢方薬店 漢方処方アドバイザー 西 智彦(臨床歴20年)

西漢方薬店 漢方処方アドバイザー 
西 智彦(臨床歴20年)

鍼灸師、マッサージ師の国家資格と医薬品登録販売者の資格を持ち、学術発表症例発表実績として第24回経絡治療学会学術大会東京大会『肝虚寒証の症例腰痛症』等、また伝統漢方研究会会員論文集の学術論文からメディア取材まで幅広い実績もあります。
どうぞお一人で悩まずに、気軽にご相談ください。

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