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漢方偉人伝 神農
「西漢方薬店 漢方チャンネル」に「漢方偉人伝 神農」を公開しました!
神農とは?医薬と農業を司る伝説の祖神
古代中国の伝承に登場する「神農(しんのう)」は、医療と農耕の知恵を人々に伝えた三皇五帝の一人です。「神農大帝」や「薬王大帝」とも呼ばれ、古来より医薬と農業を司る神として崇拝されてきました。

農業の始祖としての神農
神農は木材で農具を作り、五穀の栽培方法を広めたとされています。人々が自ら食糧を育てる技術を得たのは、神農の教えによるものでした。こうした伝説から、神農は農業の始祖としても知られています。

命をかけて薬草を試した伝説
神農は医療の発展にも大きく貢献したとされ、自らが薬草の効果や毒性を確認するため、毎日多くの植物を味わったといいます。その数は1日70種類以上とも言われ、中毒に陥ることもしばしばあったそうです。

興味深いことに、神農の体は「頭と四肢を除いて透明」で、内臓が透けて見えたという伝説があります。毒草を摂取すると内臓が黒く変色し、それによってどの臓器に影響があるかを判別できたのだとか。

最期は「罌子(ケシ)」や「断腸草」といった猛毒の草によって命を落としたと伝えられています。

現代における神農信仰
今日でも神農は漢方薬業界や医療従事者の間で深く信仰されており、日本では湯島聖堂や薬祖神社などで祀られています。毎年行われる「神農祭」では、医療や薬草に関わる人々が感謝を捧げます。

また、露天商の人々からも「商売の守護神」として敬われ、その倫理観は「神農道」と呼ばれています。

この記事を書いた人

西漢方薬店 漢方処方アドバイザー
西 智彦(臨床歴20年)
鍼灸師、マッサージ師の国家資格と医薬品登録販売者の資格を持ち、学術発表症例発表実績として第24回経絡治療学会学術大会東京大会『肝虚寒証の症例腰痛症』等、また伝統漢方研究会会員論文集の学術論文からメディア取材まで幅広い実績もあります。
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