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漢方偉人伝 伏羲(ふくぎ)
「西漢方薬店 漢方チャンネル」に「漢方偉人伝 伏羲(ふくぎ)」を公開しました!
伏羲 ― 神話と文化をつなぐ古代中国の始祖
古代中国神話において、伏羲(ふくぎ)は人類の始祖とされる非常に重要な存在です。その姿や伝承は神秘に満ちており、後の文化・宗教にも深く影響を与えています。

蛇身人首の神 ― 伏羲の神秘的な姿と出生
伏羲は、蛇の体に人間の頭を持つ姿で描かれることがあり、神秘的な存在として古くから語り継がれています。
その誕生には伝説があり、華胥国の女性が雷沢(らいたく)で巨大な足跡を踏んだことで子を宿し、それが伏羲だったとされています。

文明の創始者 ― 八卦と文化の発明
伏羲は、中国文化の基礎を築いた人物とされます。中でも有名なのが、「易経」に記された八卦の創案です。龍馬(りゅうま)の背中に現れた模様から着想を得たと伝えられています。

また、以下のような多くの文化的技術を人々に伝えたとも言われています:
- 文字の発明
- 網の作り方と釣りの技術
- 家畜の飼育と料理法
- 漁撈や狩猟、武器の製造
- 婚姻制度の制定
伏羲はまさに、文明の始まりを導いた「文化の祖」として位置づけられます。

女媧との関係と洪水神話
伏羲には、女媧(じょか)という妹あるいは妻がいました。中国神話において、二人は大洪水によって世界が滅びたとき、唯一生き残った存在として描かれることがあります。
この神話は、中国大陸に限らず、東南アジアや沖縄など他の地域にも類似の伝承が見られ、人類再生の象徴として語られてきました。

苗族の信仰と宗教的融合
伏羲は、中国の少数民族・苗族(みゃおぞく)においても信仰されていた神とされ、後の時代には道教や仏教にも取り入れられ、さらに広く崇拝されるようになりました。

「人類の始祖」としての伏羲は、民族や宗教を超えて受け入れられる普遍的な象徴とも言えるでしょう。

この記事を書いた人

西漢方薬店 漢方処方アドバイザー
西 智彦(臨床歴20年)
鍼灸師、マッサージ師の国家資格と医薬品登録販売者の資格を持ち、学術発表症例発表実績として第24回経絡治療学会学術大会東京大会『肝虚寒証の症例腰痛症』等、また伝統漢方研究会会員論文集の学術論文からメディア取材まで幅広い実績もあります。
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