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漢方偉人伝 馬師皇(ばしこう)
「西漢方薬店 漢方チャンネル」に「漢方偉人伝 馬師皇(ばしこう)」を公開しました!
馬師皇 ― 馬と龍を診た伝説の名馬医
古代中国・黄帝の時代、馬の病を癒す名医として名を馳せた仙人がいました。
その名は馬師皇(ばしこう)。
彼は動物医学、特に馬の診療において神のような腕を持ち、「診れば必ず治す」とまで言われた伝説の存在です。

軍馬の時代に重宝された馬医という職業
古代中国では、医療の専門分野が以下のように区分されていました:
- 食医(しょくい):食養生や栄養の専門医
- 疾医(しつい):内科的疾患を治療する医師
- 瘍医(ようい):外科的な傷や腫れ物を治療する医師
- 獣医(じゅうい):動物の病を診る医師
特に軍馬が国家の命運を左右する時代において、馬を診る馬医(馬医官)の存在は極めて重要でした。
馬師皇はその頂点に立つ医術を持ち、まさに“馬の守り神”のような存在として語り継がれています。
天から現れた龍の病を治す
ある日、天から一匹の龍が馬師皇の前に現れたと伝えられています。
その龍は耳を垂らし、口を大きく開けて病の苦しみを訴えていたそうです。
馬師皇は即座に龍の症状を見抜き、
- 唇の下に鍼(はり)を打ち
- 口中に甘草湯(かんぞうとう)という漢方薬を注ぎ込む
という治療を施しました。
その効果はてきめんで、龍はたちまち元気を取り戻したといいます。
そして感謝の証として、馬師皇を背に乗せて天界へと昇ったという壮大な伝説が残されています。
馬と龍 ― 変化する存在としての共通点
実は古来より、**「馬は龍の変化した姿である」**という思想がありました。
どちらも力強く、神秘的な存在であり、空を駆ける龍と地を駆ける馬は、陰陽の象徴とされることもあります。
このような馬と龍の深い関係性は、他の仙人や神話にも頻繁に登場しており、
馬師皇の伝説はそうした思想の一つの結晶ともいえるでしょう。
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この記事を書いた人

西漢方薬店 漢方処方アドバイザー
西 智彦(臨床歴20年)
鍼灸師、マッサージ師の国家資格と医薬品登録販売者の資格を持ち、学術発表症例発表実績として第24回経絡治療学会学術大会東京大会『肝虚寒証の症例腰痛症』等、また伝統漢方研究会会員論文集の学術論文からメディア取材まで幅広い実績もあります。
どうぞお一人で悩まずに、気軽にご相談ください。