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漢方偉人伝 郭玉(かくぎょく)

「西漢方薬店 漢方チャンネル」に「漢方偉人伝 郭玉(かくぎょく)」を公開しました!

「医は意なり」― 郭玉が説いた医の本質と患者との向き合い方

後漢時代、名医として歴史に名を残す郭玉(かくぎょく)
彼の残した言葉「医は意なり」は、2,000年を経た現代においても、医療従事者や患者に深い示唆を与え続けています。

今回は、後漢書に記された郭玉の生涯と、彼が説いた医の精神をご紹介します。

鍼の名手・涪翁から続く医術の系譜

郭玉は、**広漢郡駱県(現在の四川省)の出身で、貧しいながらも高い医術を持つ老人涪翁(ふうおう)**の系譜に連なる人物です。

涪翁は釣りを楽しむかたわら、鍼治療を施し、驚異的な効果を上げた名人でした。
その医術は、弟子の**程高(ていこう)**に伝えられ、さらに郭玉へと受け継がれていきます。

郭玉自身も鍼の名医として知られ、数多くの患者を治してきましたが、
彼の言葉には、当時の治療現場の苦悩と誠実な姿勢がにじみ出ています。

貴人治療の難しさ ― 医師が直面した四つの壁

当時、鍼医は主に高貴な身分の人々を診察することが多くありました。
しかし郭玉は、それにともなう四つの難しさを以下のように語っています。

  1. 患者が医師にすべてを委ねないこと
  2. 自ら養生を怠ること
  3. 虚弱な体質で薬が使いにくいこと
  4. 楽をして努力を避けようとすること

とくに、高貴な身分ゆえの“遠慮”が治療に支障をきたすこともあり、
郭玉は「思うような医療ができない苦しみ」を何度も味わっていたといいます。

「医は意なり」― 意志と信念が治療の要となる

こうした経験から郭玉が残した言葉、それが:

「医は意なり」

です。

この言葉は、単に技術や知識に頼るのではなく、
医師自身の意志・信念・覚悟があってこそ、医療が成り立つのだという強い思想を示しています。

患者と真正面から向き合い、治すという意志を持つこと。
そして、患者自身にもその覚悟と協力を求めるという、双方向の医療哲学がここにあります。

医の心は、今の漢方相談にも通じています

現代でも、漢方治療は一人ひとりの体質や生活習慣に寄り添うオーダーメイド医療です。
そこでは、郭玉が説いたように、医師の観察力や意志だけでなく、
患者自身の理解と協力も治療効果を左右する大切な要素になります。

西漢方薬店でも、こうした信念を大切に、丁寧なカウンセリングと個別処方を行っています。


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この記事を書いた人

西漢方薬店 漢方処方アドバイザー 西 智彦(臨床歴20年)

西漢方薬店 漢方処方アドバイザー 
西 智彦(臨床歴20年)

鍼灸師、マッサージ師の国家資格と医薬品登録販売者の資格を持ち、学術発表症例発表実績として第24回経絡治療学会学術大会東京大会『肝虚寒証の症例腰痛症』等、また伝統漢方研究会会員論文集の学術論文からメディア取材まで幅広い実績もあります。
どうぞお一人で悩まずに、気軽にご相談ください。

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