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漢方偉人伝 華佗(かだ)
「西漢方薬店 漢方チャンネル」に「漢方偉人伝 華佗(かだ)」を公開しました!
華佗 ― 麻酔薬と手術を行った伝説の“神医”
古代中国・後漢末期に現れた伝説的な医師、華佗(かだ)。
その優れた医術と革新的な発想から、民衆には「神医(しんい)」と呼ばれ、
現代でも「医学の奇跡」として語り継がれています。

世界初の麻酔手術 ― 「麻沸散」の発明者
華佗の功績として最も注目されているのが、世界で初めて麻酔薬を使った外科手術を行ったことです。
その麻酔薬の名は、「麻沸散(まふつさん)」。
この薬には、以下のような薬草が含まれていたと考えられています:
- チョウセンアサガオ(鎮痛・麻痺作用)
- アコニット根(附子)(強い温熱作用)
- シャクナゲ(鎮静作用)
- ジャスミン根(消炎・精神安定)
華佗はこれらを煎じて服用させ、腹部を切開して内臓を洗浄し、切開部を縫合する手術を行いました。
術後は薬草を用いた軟膏で治癒を促進し、当時としては驚くべき高度な医療を実践していたとされています。
健康法「五禽戯」の創案
華佗はまた、健康維持のための体操**「五禽戯(ごきんぎ)」**を考案したことでも知られています。
これは、虎・鹿・熊・猿・鳥の動きを真似た運動法で、
現在で言う養生気功・リハビリ体操のような役割を果たしていたと考えられます。
病気の治療だけでなく、病気にならない体をつくる養生法にも力を注いでいた点が、
華佗の真の医師としての姿勢を物語っています。
曹操との関係と悲劇的な最期
華佗は、三国志で有名な魏の曹操の典医としても仕えました。
しかし、軍事や政略のためにしか医術を使わせてもらえないことに不満を抱き、故郷に戻ってしまいます。
その行動に怒った曹操は、華佗を投獄し、拷問の末に処刑してしまいました。
死の直前、華佗は貴重な医学書を牢番に託そうとしましたが、
「処罰を恐れた牢番がそれを拒み、やむなく自らその書を焼き捨てた」という逸話が残されています。
この出来事は、後世に大きな衝撃と悔いを残しました。
「建安の三名医」の一人として今も語り継がれる
華佗は、張仲景・董奉と並び、**「建安の三名医」**と称されています。
とくに、華佗の行った麻酔・手術・体操・養生・薬草処方の技術は、
現代医療や漢方医学に通じる基礎を築いた存在として、今なお高く評価されています。
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この記事を書いた人

西漢方薬店 漢方処方アドバイザー
西 智彦(臨床歴20年)
鍼灸師、マッサージ師の国家資格と医薬品登録販売者の資格を持ち、学術発表症例発表実績として第24回経絡治療学会学術大会東京大会『肝虚寒証の症例腰痛症』等、また伝統漢方研究会会員論文集の学術論文からメディア取材まで幅広い実績もあります。
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