お知らせ
漢方偉人伝 王惟一(おういいつ)
「西漢方薬店 漢方チャンネル」に「漢方偉人伝 王惟一(おういいつ)」を公開しました!
針灸の歴史を変えた医師・王惟一と「銅人模型」の誕生
宋代に活躍した針灸の革命児・王惟一
今から約1000年前、中国・宋の時代に、針灸の技術を革新的に進化させた医師がいました。
その名は王惟一(おう いいつ)。
彼は朝廷から「禁方(特別な医療知識)」を授かるほどの高い医術を持ち、特に針灸分野の第一人者として知られています。

混乱していた針灸の技術を整理・体系化
当時の針灸は、長年の伝承によって技術が混乱していました。
これを憂いた朝廷は、王惟一に針灸の統一と標準化を命じます。
彼は1023年から3年かけて、『図経』という針灸専門書を編纂し、経穴や経絡の位置、刺針の深さなどを体系的に整理しました。
医学史に残る「銅人模型」の登場
王惟一が最も画期的だったのは、1027年に制作した等身大の銅人模型です。
- 前後に分かれ、内部には臓器を再現
- 体表には経穴が正確に刻まれ、計354穴が配置
- 各経穴には小さな穴が開いており、正確な位置で針を打たなければ針が通らない仕組み
この模型は、医師の教育や試験にも活用され、針灸技術の標準化と普及に貢献しました。
現代でも生き続ける王惟一の功績
王惟一の著した『銅人兪穴針灸図経』は、十二経絡の流れや経穴の位置、刺し方まで詳細に記された針灸専門書の金字塔です。
この書に記された354の経穴は、現在の東洋医学でも基本として使われています。
また、彼の作った銅人模型はその後も多く複製され、今日の針灸教育における礎となっています。
西漢方薬店ではオンライン漢方相談を実施中
漢方や東洋医学にご興味のある方、
自分の症状に合った漢方薬を知りたい方は、ぜひ専門家にご相談ください。
オンラインでのご相談も承っております。お気軽にご利用ください。

この記事を書いた人

西漢方薬店 漢方処方アドバイザー
西 智彦(臨床歴20年)
鍼灸師、マッサージ師の国家資格と医薬品登録販売者の資格を持ち、学術発表症例発表実績として第24回経絡治療学会学術大会東京大会『肝虚寒証の症例腰痛症』等、また伝統漢方研究会会員論文集の学術論文からメディア取材まで幅広い実績もあります。
どうぞお一人で悩まずに、気軽にご相談ください。


