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漢方偉人伝 唐慎微(とうしんび)
「西漢方薬店 漢方チャンネル」に「漢方偉人伝 唐慎微(とうしんび)」を公開しました!
宋代の医学を革新した名著『経史証類備急本草』と唐慎微の功績
1558種の薬物を網羅──中世中国の薬学革命
中世中国において、医学と薬学に革新をもたらした書物がありました。
それが、『経史証類備急本草(けいししょうるいびきゅうほんぞう)』です。
この壮大な本草書には、従来の薬物に加え、476種もの新薬を含む、
合計1558種の薬物が体系的に記録されています。
まさに東アジアの医薬学を底上げした、歴史的意義の高い医学書といえるでしょう。

編纂者・唐慎微とは?──四川の名医が残した知の結晶
この名著を編纂したのが、**北宋時代の医師・唐慎微(とうしんび)**です。
四川省成都市にある医家の家系に生まれ、幼少期から医学に親しんで育ちました。
唐慎微は、当時の最新医学書であった
- 『嘉祐本草(かゆうほんぞう)』
- 宮廷医官・蘇頌の『図経本草』
を基に、さらに多くの古典文献や地方薬物の情報を集めて体系的に整理・統合しました。
『証類本草』として後世に継承──東アジア医学への波及
『経史証類備急本草』はその後、
- 『大観本草』
- 『政和本草』
といった改訂版が編まれ、これらは**総称して『証類本草』**と呼ばれるようになります。
この流れにより、唐慎微の知見は東アジア全域に広まりました:
- 12世紀:朝鮮に伝わる
- 14世紀:日本に伝来し、和漢医学の基礎に影響
彼の編纂した内容は、日本の江戸時代の本草学にも大きな影響を与え、
現代の漢方医学の基盤ともなっています。
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この記事を書いた人

西漢方薬店 漢方処方アドバイザー
西 智彦(臨床歴20年)
鍼灸師、マッサージ師の国家資格と医薬品登録販売者の資格を持ち、学術発表症例発表実績として第24回経絡治療学会学術大会東京大会『肝虚寒証の症例腰痛症』等、また伝統漢方研究会会員論文集の学術論文からメディア取材まで幅広い実績もあります。
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