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排卵障害の漢方治療

「西漢方薬店 漢方チャンネル」に「排卵障害の漢方治療」を公開しました!

排卵障害と漢方治療──妊娠を妨げる見えない原因に向き合う


排卵障害とは?約5人に1人の不妊女性が抱える深刻な問題

妊娠を希望する女性のうち、約20%が排卵障害に悩まされていると言われています。
排卵とは、卵胞の中で成熟した卵子が卵巣から放出される現象で、
精子と出会って受精するために不可欠なプロセスです。

一般的な月経周期では、生理の開始から約14日目に排卵が起こりますが、
この排卵が何らかの理由でスムーズに行われないと、妊娠の可能性は大きく低下します。


排卵のメカニズムはホルモンの精巧な連携によって成り立つ

排卵は、脳と卵巣が連携して働くホルモンシステムによってコントロールされています。

  1. 視床下部からGnRH(ゴナドトロピン放出ホルモン)が分泌される
  2. 下垂体前葉からFSH(卵胞刺激ホルモン)とLH(黄体形成ホルモン)が放出される
  3. FSHとLHが卵巣に作用し、卵胞を成熟させ、排卵を促す
  4. 同時に子宮内膜も厚くなり、受精卵の着床を準備

このいずれかの段階で不調が生じると、排卵障害に繋がります。


排卵障害の主な原因──現代女性が直面するリスク

排卵障害の背景には、以下のような現代的なライフスタイルや体の不調が大きく影響しています:

  • 過度なダイエットや急激な体重変化
  • 精神的ストレスや不規則な生活
  • 多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)
  • 高プロラクチン血症
  • 甲状腺機能異常
  • 向精神薬の影響

中でも、脳からのホルモン分泌に影響を与える生活習慣やストレスは見落とされがちな要因です。


漢方医学が注目される理由──ホルモンの乱れに「体質から」アプローチ

排卵障害に対して、漢方医学では「気・血・水」のバランスを整え、
脳と体の連携を回復させるアプローチを取ります。

具体的には以下のような漢方薬が使用されます:

  • 自律神経を調整し、ホルモン分泌を整える処方
  • **血虚(けっきょ)**を改善して、内臓や子宮への栄養を届ける処方
  • **瘀血(おけつ)**の改善で、血の巡りを良くし卵巣機能を活性化する処方

また、多嚢胞性卵巣症候群や高プロラクチン血症には、症状に応じて特化した漢方処方が組まれます。


生活習慣の見直しと併用で、より高い改善効果が期待できる

漢方薬による体質改善は、継続的な服用と生活習慣の見直しによってその効果が最大限に発揮されます。

  • 栄養バランスのとれた食事
  • 睡眠と休息を重視する生活
  • 心身の緊張をゆるめるリラックス習慣

これらと併せて治療を進めることで、排卵障害の根本改善につながる可能性が高まります。


まとめ:排卵障害は「体質を見直すこと」から始まる

排卵障害は、原因が一つではなく、複数の要因が絡み合って起こる症状です。
漢方治療は、そんな複雑な背景に対して、体の全体像を整えることでアプローチできる柔軟な治療法です。

改善には時間がかかることもありますが、専門家と二人三脚で治療を進めることが、未来の妊娠への第一歩となります。


漢方相談はオンラインでも可能です

漢方薬は、体質に合って、はじめて効果を発揮します。
自分に合った治療法を見つけるために、ぜひ西漢方薬店の漢方専門家にご相談ください。
妊娠を希望されるあなたの力になれるよう、丁寧にサポートいたします。

この記事を書いた人

西漢方薬店 漢方処方アドバイザー 西 智彦(臨床歴20年)

西漢方薬店 漢方処方アドバイザー 
西 智彦(臨床歴20年)

鍼灸師、マッサージ師の国家資格と医薬品登録販売者の資格を持ち、学術発表症例発表実績として第24回経絡治療学会学術大会東京大会『肝虚寒証の症例腰痛症』等、また伝統漢方研究会会員論文集の学術論文からメディア取材まで幅広い実績もあります。
どうぞお一人で悩まずに、気軽にご相談ください。

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