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漢方偉人伝 崔嘉彦(さいかげん)
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南宋の名医・崔嘉彦――3000文字で脈診の歴史を変えた男
「崔真人」と称えられた道士医師の生涯
中国医学の歴史に深く刻まれた人物、崔嘉彦(すい かげん)。
南宋時代の1111年、江西省永修県に生まれた彼は、
医師であると同時に道士としても知られ、「崔真人」の名で広く敬われました。
自ら**道観(道教の修行所)**を建立し、
その場で医術を磨きつつ、多くの患者の診療を行っていました。

わずか3000文字の革新――『脈訣』
崔嘉彦が残した最大の功績は、脈診の知識を体系的に整理した名著『脈訣(みゃくけつ)』です。
この書物はたった3000文字で構成され、
しかも4文字ごとに韻を踏む形式で記述されており、非常に学びやすい内容となっています。
当時の儒学の大家・**朱熹(しゅき)**も彼のもとを訪れ、
養生法を学びながら、その医術の高さを称賛したと言われています。
弟子たちが受け継いだ崔嘉彦の遺産
崔嘉彦の医学理論は、弟子である名医・劉凱に受け継がれ、
その後1330年には孫弟子・張道中が体系的にまとめ、
さらに元代の名医李高によって校訂が加えられ、
より完成度の高い医書として後世に伝えられました。
李時珍や清代の脈学にも影響を与える
明代の名医李時珍の『瀕湖脉学』や、
清代の李延昰の『脉学辨析』など、
後の脈学の大家たちも、崔嘉彦の文体や理論を模倣・発展させています。
現代の中医学においても、崔嘉彦の脈学理論は基本的な知識の一つとされ、
800年以上を経た今でも、その影響力は健在です。
漢方相談であなたの脈を読み解くお手伝いを
脈診は、漢方医学における診断の基本技術の一つ。
体質や症状を的確に見極めるためには、古来からの理論と経験が不可欠です。
漢方薬は体質に合って、はじめて効果を発揮します。
自分の症状にどのような漢方薬が合っているか、
ぜひ漢方の専門家にご相談ください。
西漢方薬店では、オンラインでの漢方相談も承っております。

この記事を書いた人

西漢方薬店 漢方処方アドバイザー
西 智彦(臨床歴20年)
鍼灸師、マッサージ師の国家資格と医薬品登録販売者の資格を持ち、学術発表症例発表実績として第24回経絡治療学会学術大会東京大会『肝虚寒証の症例腰痛症』等、また伝統漢方研究会会員論文集の学術論文からメディア取材まで幅広い実績もあります。
どうぞお一人で悩まずに、気軽にご相談ください。