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漢方偉人伝 聞人耆年(ぶんじんきねん)
「西漢方薬店 漢方チャンネル」に「漢方偉人伝 聞人耆年(ぶんじんきねん)」を公開しました!
針灸の革新者・聞人耆年──緊急時にこそ真価を発揮する「灸法」の力とは
南宋時代に活躍した針灸医・聞人耆年
13世紀の中国医学において、最も効果的な治療法として注目されたのが「針と灸(きゅう)」の技術です。
その中心的存在が、**南宋時代に活躍した聞人耆年(ぶんじん・きねん)**でした。
彼は浙江省嘉興市出身の著名な針灸医であり、
40年以上にわたって医療の現場に身を置きながら、実践的な治療に力を尽くしてきました。

「雞峰普濟方」に学び、独自の灸理論を展開
若くして医学を学び始めた聞人耆年は、古典医学の文献や処方を徹底的に研究しました。
とくに、張鋭の医学書『雞峰普濟方(けいほうふさいほう)』の中でも、
「備急」の巻に強い関心を寄せたと伝えられています。
彼は、薬による治療には限界があり、
費用対効果において「針」と「灸」の技術こそ最良であると考えました。
灸法の即効性に注目し、『備急灸法』を著す
聞人耆年はとくに灸法の即効性に注目し、
「灸こそが緊急時に最も効果的な治療である」と確信していました。
その成果として、**1226年に『備急灸法』**を著し、
緊急時に対応するための灸の手法を体系的に記述。
実証された処方とともに、詳細な灸の使い方を収録したこの書物は、
中国医学において重要な灸法専門書として高く評価されています。
1245年には重版され、現代にも伝わる名著に
『備急灸法』は1245年に孫炬卿によって再編・重版され、
内容がさらに充実。以後、中国医学の中でも特に実践性に富んだ文献として受け継がれています。
その精神は、現代においても灸法による即効性治療として応用され、
多くの命を救う知恵となっています。
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この記事を書いた人

西漢方薬店 漢方処方アドバイザー
西 智彦(臨床歴20年)
鍼灸師、マッサージ師の国家資格と医薬品登録販売者の資格を持ち、学術発表症例発表実績として第24回経絡治療学会学術大会東京大会『肝虚寒証の症例腰痛症』等、また伝統漢方研究会会員論文集の学術論文からメディア取材まで幅広い実績もあります。
どうぞお一人で悩まずに、気軽にご相談ください。


