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漢方偉人伝 忽思慧(こつしけい)

「西漢方薬店 漢方チャンネル」に「漢方偉人伝 忽思慧(こつしけい)」を公開しました!

栄養学の先駆者・忽思慧──皇帝を支えた700年前の漢方医


今から約700年前、元朝の宮廷に現代の栄養学の礎を築いた医師が存在しました。
その名は忽思慧(こつ しけい)
彼は蒙古族出身の名医であり、宮廷で皇帝の健康を支えた伝説的な人物です。


宮廷医であり「栄養士」の先駆け

忽思慧は1315年、皇太后に仕える**「飲膳太医」という特別な役職に就任します。
これは現代でいえば
医師兼栄養士**ともいえるポジションで、皇族の食養生を一手に担っていたのです。

その後も皇后の健康管理を任されるなど、彼は宮廷の食事療法の最高責任者として活躍しました。


食養生の集大成『飲膳正要』

忽思慧の最大の功績が、1330年に完成した著作
**『飲膳正要(いんぜんせいよう)』**です。

この全3巻の書には以下のような情報が収録されています:

  • 食材ごとの薬効・効能
  • 食べ合わせの禁忌(例:蟹と柿は一緒に食べない)
  • 病気別に効果のある食事レシピ
  • 季節・体質に応じた食養生の知恵

この書は世界最古の食養生専門書のひとつとして、今も中医学や食療法の世界で重宝されています。


皇帝の回復を導いた一杯の粥

忽思慧には印象的な逸話があります。
ある日、元仁宗(げんじんそう)が戦の疲労で体調を崩したとき、
忽思慧は「羊の腎臓とニラを使った粥」をすすめました。

皇帝はこの粥を3ヶ月間続けて摂取し、ついに回復。
この一件から、忽思慧は**「皇帝の命を救った医師」**として称えられるようになったのです。


現代にも通じる「食べて治す」という考え方

忽思慧が残した知恵は、まさに漢方における「医食同源」の真髄
彼は「薬だけではなく、日々の食事こそが最良の薬」と捉えていました。

これは現代人にとっても大きなヒントです。
乱れた食生活が体調不良を招き、
整った食事が回復の第一歩になるという事実は、今も変わりません。


あなたの体質に合う食事・漢方があります

現代においても、体調不良や慢性症状の根本改善には体質に合った食養生と漢方薬の併用が効果的です。
「疲れが取れない」「胃腸が弱い」「更年期の不調が続く」──
そうしたお悩みにも、忽思慧のような発想が役立つかもしれません。


📩 西漢方薬店ではオンラインでの漢方相談を行っています。
ご自身の体質や症状に合った処方や生活アドバイスをお届けします。
お気軽にご相談ください。

この記事を書いた人

西漢方薬店 漢方処方アドバイザー 西 智彦(臨床歴20年)

西漢方薬店 漢方処方アドバイザー 
西 智彦(臨床歴20年)

鍼灸師、マッサージ師の国家資格と医薬品登録販売者の資格を持ち、学術発表症例発表実績として第24回経絡治療学会学術大会東京大会『肝虚寒証の症例腰痛症』等、また伝統漢方研究会会員論文集の学術論文からメディア取材まで幅広い実績もあります。
どうぞお一人で悩まずに、気軽にご相談ください。

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