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漢方偉人伝 劉文泰(りゅうぶんたい)
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宮廷医学の光と影 ― 劉文泰と『本草品彙精要』の物語
明代の医官 劉文泰 は、中国医学史上でも最も謎に満ちた人物の一人です。江西省出身の彼は、やがて宮廷医局長という医界の頂点にまで上り詰めました。しかし、その栄光は長く続きませんでした。

皇帝の命を受けた大事業
弘治年間、孝宗皇帝は本草薬草の大規模な集成を命じました。
劉文泰はその責任者として任命され、宦官の張楡ら20名余と共に 『本草品彙精要』 の編纂に取り組みます。
- 全42巻
- 24分野に分類された 1,815種の生薬
- 1,300点もの図版 を収録
その完成度はまさに医学史上の宝物と言えるものでした。
宮廷医学の皮肉
しかし皮肉にも、劉文泰が孝宗に施した治療は十分な効果を上げられず、皇帝は崩御。
その後、彼の著作は宮中に封印され、長い間公表されることはありませんでした。
後世への影響
『本草品彙精要』が日の目を見るのはずっと後世のことです。
公開の遅れにより彼の名は一時的に忘れ去られましたが、その医学的価値は失われることなく、後の学術研究に大きな影響を残しました。
まとめ
劉文泰の波乱の生涯は、宮廷医学の栄光と影の両面を映し出す象徴的な存在です。
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この記事を書いた人

西漢方薬店 漢方処方アドバイザー
西 智彦(臨床歴20年)
鍼灸師、マッサージ師の国家資格と医薬品登録販売者の資格を持ち、学術発表症例発表実績として第24回経絡治療学会学術大会東京大会『肝虚寒証の症例腰痛症』等、また伝統漢方研究会会員論文集の学術論文からメディア取材まで幅広い実績もあります。
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