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漢方偉人伝 李濂(りれん)

「西漢方薬店 漢方チャンネル」に「漢方偉人伝 李濂(りれん)」を公開しました!

明代の医史家・李濂 ― 名門医家の血を引き「医史」を著した文官

明代に生きた李濂(りれん)は、自らは医師ではなかったものの、中国医学史に不朽の業績を残した人物です。


名門医家の血筋

李濂は「金鍾李氏」と呼ばれる二百年続いた名門医家の一族に生まれました。
この一族は宋代から小児科医として皇室に仕えており、医術において由緒ある家柄でした。


文官としての歩みと挫折

医師ではなく文官を志した李濂は、正徳八年(1513年)の河南省郷試で首席となり、翌年進士に合格。
官僚として山西僉事にまで昇進しました。
しかし嘉靖五年(1526年)、官職を免ぜられ帰郷することとなります。


医学史の名著『医史』

官職を失った李濂は林の中に隠棲し、学問に専念しました。
この時期、嘉靖六年から九年頃にかけて編纂したのが、中国初の医家伝記専門書『医史』十巻です。

  • 七十二人の名医の伝記を収録
  • 後半五巻には張仲景や王叔和などの補伝を収載
  • 医家出身である李濂ならではの視点で整理

長らく「正徳八年成立説」が有力でしたが、実際には帰郷後に執筆されたことが文中から確認されています。


医学史に残る功績

李濂は文官として出発しながらも、最終的には医学史の編纂という形で後世に大きな足跡を残しました。
彼の『医史』は、医学者たちの伝記を通じて医学の系譜を体系化した画期的な著作であり、
今日でも研究対象として高く評価されています。


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この記事を書いた人

西漢方薬店 漢方処方アドバイザー 西 智彦(臨床歴20年)

西漢方薬店 漢方処方アドバイザー 
西 智彦(臨床歴20年)

鍼灸師、マッサージ師の国家資格と医薬品登録販売者の資格を持ち、学術発表症例発表実績として第24回経絡治療学会学術大会東京大会『肝虚寒証の症例腰痛症』等、また伝統漢方研究会会員論文集の学術論文からメディア取材まで幅広い実績もあります。
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