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漢方偉人伝 韓懋(かんしょう)

「西漢方薬店 漢方チャンネル」に「漢方偉人伝 韓懋(かんしょう)」を公開しました!

韓懋 ― 世界初の「病歴記録法」を確立した明代の医師

明代中国に、現代医学にも通じる革新的な記録方法を生み出した医師がいました。
その人物こそ 韓懋(かんしょう) です。


病歴記録を初めて体系化した人物

韓懋の最大の功績は、医学書 『韓氏医通』 において
患者の症状から治療経過までを体系的に記録する「完全な病歴記載法」を確立したことです。

従来の中国医学では、症状や処方の記録は断片的でした。
しかし韓懋は患者を継続的に観察し、治療効果を追跡する革新的なアプローチを導入しました。


「六法兼施医案格式」

彼が考案した「六法兼施医案格式」は、
以下6つの要素を統合した包括的な診療記録様式でした。

  1. 症状の記載
  2. 脈診・舌診など診察所見
  3. 診断
  4. 処方内容
  5. 服薬後の経過観察
  6. 治療方針の修正

このシステムにより、医師は病状の変化を正確に把握し、
より効果的で安全な治療を提供できるようになったのです。


現代医療への影響

今日の病院でも当たり前に使われている「カルテ」や「経過記録」。
その原点は、500年前の韓懋の試みだったと言えます。

彼の功績は、医学が単なる経験の積み重ねから「科学的な記録と分析」に発展していく上で欠かせないものでした。


まとめ

韓懋は、診療の透明性と治療の精度を飛躍的に高めた先駆者でした。
現代医療における病歴管理の基礎を築いた彼の革新は、今もなお高く評価されています。

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この記事を書いた人

西漢方薬店 漢方処方アドバイザー 西 智彦(臨床歴20年)

西漢方薬店 漢方処方アドバイザー 
西 智彦(臨床歴20年)

鍼灸師、マッサージ師の国家資格と医薬品登録販売者の資格を持ち、学術発表症例発表実績として第24回経絡治療学会学術大会東京大会『肝虚寒証の症例腰痛症』等、また伝統漢方研究会会員論文集の学術論文からメディア取材まで幅広い実績もあります。
どうぞお一人で悩まずに、気軽にご相談ください。

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