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漢方偉人伝 李梴(りてん)
「西漢方薬店 漢方チャンネル」に「漢方偉人伝 李梴(りてん)」を公開しました!
李梴と『医学入門』 ― 初学者に優しい明代の名著
明の時代に生きた 李梴(り・てん) は、江西省出身の儒学者でありながら医学にも精通した名医でした。
彼が著した『医学入門』は、詩詞や歌賦の形式で医学理論を表現 するという独自のスタイルを採用し、当時の初学者にとって非常に学びやすい画期的な医学書でした。

李梴の学術思想と臨床実践
- 養生観
規則正しい生活と日常の心がけを重視し、病気予防の大切さを説きました。 - 臓腑理論
五臓は互いに関連し合うという独自の見解を提示。 - 診断法
脈診を中心に据えた診断体系を確立しました。 - 針灸学
子午八法や神針大要を整理し、実践的な治療体系を構築。
『医学入門』の特徴
- 1575年に完成、全9巻にわたる大作。
- 経絡や臓腑、本草学から各科の治療まで幅広く網羅。
- 劉純『医経小学』を基盤に、各家の学説を取り入れて内容を充実化。
医師倫理への強い提言
李梴は「習医規格」において、医師の職業倫理を体系的にまとめました。
特に「欺かないこと」を根本原則とし、
- 読書による学習の継続
- 患者への誠実な対応
- 適切な処方
- 医師としての謙虚さ
を医業の基本姿勢として強調しました。
後世への影響
『医学入門』は日本やベトナムにも伝わり、現在でも多くの版本が存在する古典的名著です。
明代の医療知識を整理しつつ、初心者にも理解しやすい形で提示した点が高く評価されています。
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自分の症状にどのような漢方薬が合っているか、ぜひ専門家にご相談ください。

この記事を書いた人

西漢方薬店 漢方処方アドバイザー
西 智彦(臨床歴20年)
鍼灸師、マッサージ師の国家資格と医薬品登録販売者の資格を持ち、学術発表症例発表実績として第24回経絡治療学会学術大会東京大会『肝虚寒証の症例腰痛症』等、また伝統漢方研究会会員論文集の学術論文からメディア取材まで幅広い実績もあります。
どうぞお一人で悩まずに、気軽にご相談ください。


