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漢方偉人伝 繆希雍(ぼくきよう)
「西漢方薬店 漢方チャンネル」に「漢方偉人伝 繆希雍(ぼくきよう)」を公開しました!
中国医学を革新した明代の名医 ― 繆希雍
中国明代の著名な医学者、繆希雍(ぼう きよう) をご紹介します。
彼は実に30年の歳月をかけて古典を研究し、世間の医師とは正反対とも言える独自の治療法を確立しました。

学問の根幹 ― 時代に合わせた医学
繆希雍の思想の中心は、「時代と共に気候や人々の体質が変わるため、医学も変通すべき」 という考えでした。
彼は特に脾胃を重視し、胃気こそが後天の生命力であり、食物の力を根本とする、と強調しました。
吐血治療における革新
臨床面での最大の功績は、吐血の治療法 にあります。
当時は血を止めることを第一とするのが常識でしたが、
繆希雍は「止血すべきではない」と主張し、代わりに以下の三要訣を提唱しました。
- 肝を補うべき
- 気を降ろすべき
- (体全体のバランスを正すことを重視)
この理論は当時の常識を覆す画期的なものでした。
著作と功績
代表作には以下のようなものがあります。
- 『神農本草経疏』
- 『先醒斎筆記』
古典を尊重しつつ、時代に即した実践的な臨床哲学を築いた点で、
繆希雍は明代医学の革新者として高く評価されています。
まとめ
繆希雍は、古典に基づきながらも柔軟な思考で臨床を進化させた偉大な医学者でした。
その姿勢は、現代の漢方医学においても学ぶべき大切な精神と言えるでしょう。
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この記事を書いた人

西漢方薬店 漢方処方アドバイザー
西 智彦(臨床歴20年)
鍼灸師、マッサージ師の国家資格と医薬品登録販売者の資格を持ち、学術発表症例発表実績として第24回経絡治療学会学術大会東京大会『肝虚寒証の症例腰痛症』等、また伝統漢方研究会会員論文集の学術論文からメディア取材まで幅広い実績もあります。
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