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お知らせ

舌痛症の漢方症例

「西漢方薬店 漢方チャンネル」に「舌痛症の漢方症例」を公開しました!

舌がピリピリと痛む舌痛症が改善した56歳男性の症例

半年間続いた原因不明の舌の痛み

56歳の男性は、半年間にわたり舌のピリピリ・ヒリヒリとした痛みに悩まされていました。
複数の病院を受診しましたが、検査では「異常なし」とされ、明確な原因が分からないまま時間だけが過ぎていきました。

舌が熱く感じるような違和感があり、食事や会話にも影響が出るほど。
「原因が分からない」という不安と痛みの両方が、日常生活の質を大きく下げていたのです。

筋緊張と痛みを和らげる漢方処方

漢方相談では、体の状態全体を見直した結果、
「筋肉のこわばり(緊張)」や「気の滞り(気滞)」が痛みの原因として関係していると考えられました。

そこで、筋緊張をやわらげ、血流と気の流れを整えることで痛みを鎮める漢方薬を処方しました。
このような体質改善を目的とした処方は、西洋医学の鎮痛剤とは異なり、
“痛みの原因そのものを整える”アプローチです。

2週間で現れた改善の兆し

服用開始から14日目には、患者さん自身が「少し楽になってきた」と感じ始めました。
ピリピリする痛みが軽くなり、ヒリヒリ感も以前より和らいだとのことでした。

この段階で、舌痛症特有の「熱っぽさ」や「違和感の強さ」が減少し、
痛みの波が穏やかになってきたのです。

1か月後 ― 症状が6〜7割まで軽減

服用から1か月後には、最悪時と比べて痛みが6〜7割程度まで軽減
「痛くて何も手につかない日が減り、食事も楽になった」との報告がありました。

痛みが減るとともに、気持ちの不安も少しずつ解消されていきました。

2〜4か月後の変化 ― “悪い日”が減る

2か月目には、強い痛みを感じる“悪い日”が4〜5日に1回程度まで減少。
症状の波が落ち着き、安定した体調が続くようになりました。

4か月目には、舌の違和感が残り3割程度まで軽減。
食事や会話のときも痛みを意識しなくなり、普通に過ごせる時間が増えていきました。

5か月後 ― 痛みを忘れるほどに

5か月後には「舌痛症のことを忘れている時間が多い」との報告。
完全に症状が消えたわけではないものの、
痛みが生活の中心ではなくなり、自然に笑顔が戻ってきたとのことでした。

専門的な診断で見つけた“漢方的な異常”

患者さんは以前、市販の漢方薬やサプリメントを試しても効果が出ませんでした。
しかし、専門家による体質診断と的確な処方によって、明確な改善が見られました。

西先生によると、

「舌痛症は原因不明とされることが多いですが、漢方的な診方では“気・血・水”のバランスの乱れや、熱のこもり、緊張の偏りといった異常を発見できます。」

つまり、検査で異常が見つからない症状でも、漢方では身体の“内側の不調”を丁寧に整えることが可能なのです。

まとめ ― 痛みの根本にアプローチする漢方治療

この症例は、「原因不明」とされた舌痛症でも、
体質を正しく見立てることで改善に導けることを示しています。

舌痛症の背後には、ストレス・緊張・血流の滞りなどが隠れていることが多く、
西洋医学と異なる視点からアプローチできるのが漢方の強みです。


西漢方薬店ではオンラインでの漢方相談をおこなっております。
自分の症状にどのような漢方薬が合っているか、漢方の専門家にご相談ください。

この記事を書いた人

西漢方薬店 漢方処方アドバイザー 西 智彦(臨床歴20年)

西漢方薬店 漢方処方アドバイザー 
西 智彦(臨床歴20年)

鍼灸師、マッサージ師の国家資格と医薬品登録販売者の資格を持ち、学術発表症例発表実績として第24回経絡治療学会学術大会東京大会『肝虚寒証の症例腰痛症』等、また伝統漢方研究会会員論文集の学術論文からメディア取材まで幅広い実績もあります。
どうぞお一人で悩まずに、気軽にご相談ください。

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