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漢方偉人伝 周学海(しゅうがくかい)
「西漢方薬店 漢方チャンネル」に「漢方偉人伝 周学海(しゅうがくかい)」を公開しました!
官僚であり天才医師だった男 ― 清代の知の巨人・周学海
国の政治を動かすエリート官僚が、
同時に医学の常識を覆す理論家だったとしたら、信じられるでしょうか。
今回ご紹介するのは、清代末期に実在した伝説的医学者、周学海です。

エリート官僚としての顔
周学海は1856年、名門一族の次男として生まれました。
科挙に合格し、官職に就いた正真正銘のエリートです。

政治の中枢に身を置きながらも、
彼の心を強く惹きつけていたのは医学でした。
激務の合間を縫い、
独学と臨床研究を重ね、独自の理論を築き上げていきます。

最大の功績 ― 脈診の体系化
彼の最大の功績は、脈診を「理論化」したことにあります。
それまで脈診は、熟練医師の経験と勘に頼る部分が大きく、
体系的に学ぶことが難しい技術でした。
周学海はこれを四つの要素に分解します。
- 位(い)… 脈の位置
- 数(すう)… 脈の速さ
- 形(けい)… 脈の形状
- 勢(せい)… 脈の強さ
この「位・数・形・勢」という明確な基準を提示したことで、
脈診は曖昧な感覚技術から、
論理的に学べるメソッドへと進化しました。
官僚として培った分析力と構造化能力が、
ここで見事に発揮されたのです。

知性が結実した数々の著作
周学海の医学思想は、数多くの著作として残されています。
特に有名なのが、
- 『読医随筆』
- 『脈義簡摩』
これらは後世の医家に大きな影響を与えました。

さらに『傷寒補例』では、
古典医学の不足点を自らの臨床経験で補完するという大胆な試みも行っています。
単なる伝統の継承ではなく、
古典を読み直し、足りない部分を理論的に補強する姿勢。
そこに彼の革新性があります。

「精緻な医学」を体現した人物
周学海の真骨頂は、
政治家としての論理的思考を医学に応用した点にあります。
感覚や経験だけに頼らず、
- 分解する
- 整理する
- 再構築する
というプロセスを通して医学を磨き上げました。
彼はまさに、清代における「精緻な医学」を象徴する存在です。
知性と実践が融合したとき、
医学はここまで洗練されるのだという好例と言えるでしょう。
西漢方薬店ではオンラインでの漢方相談をおこなっております。
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この記事を書いた人

西漢方薬店 漢方処方アドバイザー
西 智彦(臨床歴20年)
鍼灸師、マッサージ師の国家資格と医薬品登録販売者の資格を持ち、学術発表症例発表実績として第24回経絡治療学会学術大会東京大会『肝虚寒証の症例腰痛症』等、また伝統漢方研究会会員論文集の学術論文からメディア取材まで幅広い実績もあります。
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