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漢方偉人伝 楊守敬(ようしゅけい)

「西漢方薬店 漢方チャンネル」に「漢方偉人伝 楊守敬(ようしゅけい)」を公開しました!

伝統医学を救ったのは「日本に眠る古典」だった

楊守敬という知られざる功労者

今ある中国の伝統医学。
その危機を救ったのが、実は「日本で眠っていた古い本」だったことをご存知でしょうか。

日本の書道界に革命をもたらした天才学者、楊守敬(よう しゅけい)。
彼にはもう一つ、医学史における重要な顔がありました。

彼は医師ではありません。
それでも、中国医学の歴史を語る上で欠かせない偉大な功績を残した人物なのです。


中国で失われ、日本に残った医学書

19世紀末、中国本土では多くの古典が散逸していました。
戦乱や混乱の中で、貴重な医学文献も姿を消していったのです。

1880年に来日した楊守敬は、ある事実に衝撃を受けます。

中国では失われたはずの古い医学書が、日本では大切に保存されていたのです。

特に彼が注目したのが、平安時代の医学書『医心方』でした。


『医心方』が持っていた驚くべき価値

『医心方』には、隋や唐の時代に書かれたものの、
中国ではすでに失われていた医学知識が数多く引用されていました。

つまり、日本には、中国本土よりも古い医学情報が保存されていたのです。

楊守敬はその価値を即座に見抜きました。

これは単なる古書ではない。
中国医学の失われた断片をつなぎ直す鍵だと理解したのです。


私財を投じた大収集

楊守敬は、日本に残されていた質の高い写本や刊本を大量に購入します。

しかも、それは学術目的の本気の収集でした。
自らの資金を投じ、船で中国へと持ち帰ったのです。

この収集活動によって、
歴史の闇に消えかけていた医学古典は見事に復元されました。


『日本訪書志』という学術的成果

楊守敬は、単に本を持ち帰っただけではありません。

収集した成果を『日本訪書志』としてまとめ、
詳細な分析と評価を行いました。

これにより、日本に保存されていた医学書の価値が体系的に整理され、
学術的な基盤が築かれました。

彼の仕事は、古典研究を単なる懐古ではなく、
再構築へと導いたのです。


医学史の裏にいた立役者

楊守敬が掘り起こし復刻させた資料は、
現代の中医学における古典研究を今も支え続けています。

もし彼が日本に渡らず、
これらの文献を見つけなかったとしたら。

現在の東洋医学は、まったく違う姿になっていたかもしれません。

日本に眠る宝を発見し、本国へと伝えた情熱。
その行動が、医学の歴史を静かに、しかし確実に救いました。


西漢方薬店ではオンラインでの漢方相談をおこなっております。
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この記事を書いた人

西漢方薬店 漢方処方アドバイザー 西 智彦(臨床歴20年)

西漢方薬店 漢方処方アドバイザー 
西 智彦(臨床歴20年)

鍼灸師、マッサージ師の国家資格と医薬品登録販売者の資格を持ち、学術発表症例発表実績として第24回経絡治療学会学術大会東京大会『肝虚寒証の症例腰痛症』等、また伝統漢方研究会会員論文集の学術論文からメディア取材まで幅広い実績もあります。
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